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2012年3月7日掲載 |
2012年2月27日、エリクソンは南アフリカに拠点をおく通信事業者MTNグループと提携してモバイルウォレット・サービスの導入を推進していくことを発表した。 MTNグループは日本では馴染みがないが、アフリカ・中近東を中心に21か国で展開しており1億6,000万以上の加入者をもつグループである。 エリクソンのEricsson Converged Wallet platformシステムを導入する初の事業者になるとのことだ。エリクソンはMobile World Congress 2012に先立つ2012年2月21日に同社のモバイルコマースのポートフォリオについて発表している。 今回の提携によってMTNグループはプリペイドのチャージ、ファイナンシャル・サービスのソリューションの統合されたサービスを提供することが可能になる。アフリカをはじめとする新興国においてモバイル送金は生活のインフラとして欠かせない。さらに今後は日本の「おサイフケータイ」のような活用方法も期待できる。 アフリカ・中東地域で広範囲に事業展開を行うMTNグループでのモバイルウォレットが今後のアフリカ・中東における携帯電話の使い方をどのように変えていくのか楽しみである。アフリカ・中東において電話とSMSだけの「コミュニケーション・ツール」としての携帯電話からモバイルウォレットの「ライフ・ツール」として進化することを期待している。 一方でMTNグループが展開している国の一部は政情不安や社会混乱に喘いでいる。モバイルウォレットよりも目先の生活と自由の方がプライオリティである人々も多い。彼らのことも国際社会は忘れてはいけない。 MTNグループ南アフリカで1994年に設立されたMTNグループは以下の21か国で事業展開しており、合計1億6,000万以上の顧客がいる。 (表1)MTNグループの事業展開
*本情報は2012年3月1日現在のものである。 |
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