2015年5月17日掲載 ITトレンド全般 Global Perspective

中国スマートフォン市場、2015年第1四半期は過去6年初の前年割れ:Appleの復活とサムスンの凋落

調査会社IDCが2015年5月11日、2015年第1四半期(1~3月)における中国スマートフォン市場の調査結果を発表した(※1)。それによると2015年第1四半期の出荷台数は前年比4.3%減の9,880万台だった。中国の携帯電話およびスマートフォン市場で出荷台数が前年割れするのは過去6年で初めてとなった。また四半期(3か月間)でスマートフォンの出荷台数が1億台を切った。

中国市場では携帯電話出荷のうち90%以上がスマートフォンである。日本よりもスマートフォンは普及している。すでにかなりの成熟市場であることから、新規購入と買い替え需要がだんだん頭打ちになってきたことが想定される。

中国のスマートフォン市場

Appleの復活とサムスンの凋落

中国市場では特に地場の小米(Xiaomi)の人気が高い。ほかにもレノボ、Huawei、Coolpadといった地場のメーカーの人気が高い。それでも前年同期(2014年Q1)にはサムスンのスマートフォンの出荷が2,050万台あった。しかし今期(2015年Q1)では960万台と53%減少している。一方でAppleは同社がリリースした「iPhone6」シリーズが中国市場でも人気が高く、今期の出荷台数では1位となった。Appleは新たなスマートフォンをリリースすると、その時期は出荷台数が伸びるので、今後もこの勢いが続くとは限らないだろうが、サムスンの中国市場における凋落は大きなインパクトがある。中国市場には多数の地場メーカーが存在し、非常に人気がある。機能、デザインではAppleやサムスンに見劣りは全くしていない。サムスンのスマートフォンに大きな差別化要因も特になく、「サムスンの端末がどうしても欲しい」という声が中国市場にはない。さらに地場メーカーはミドルエンドからローエンドの端末も多数出荷していることから、中国市場はこれから更に競争は激化していくことが想定される。サムスンは中国市場で復活できるのか、今後注目である。

(表)中国のメーカー別スマートフォン出荷台数とシェア

中国のメーカー別スマートフォン出荷台数とシェア

(出典:IDC発表資料を元に作成。レノボは2015年Q1には傘下のモトローラも含む)

世界のスマートフォンのうち「3台に1台」が中国市場

13億110万台のうち約32%を占めている。つまり「3台に1台」が中国市場で出荷されているのだ。中国市場でのスマートフォン出荷が頭打ちになることによって、世界のスマートフォン市場全体にも影響を与える可能性がある。中国市場での前年割れは今後、世界のスマートフォン市場の変化へのメガトレンドの一歩かもしれないので、注視していく必要がある。

※1 IDC(2015) 11th May 2015, “China’s Smartphone Market Contracts Year Over Year for the First Time in Six Years, According to IDC”
http://www.idc.com/getdoc.jsp?containerId=prSG25614115

会員限定レポートの閲覧や、InfoComニューズレターの最新のレポート等を受け取れます。

ICR|株式会社情報通信総合研究所 情報通信総合研究所は情報通信のシンクタンクです。
ページの先頭へ戻る
FOLLOW US
FacebookTwitterRSS