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世界の移動・パーソナル通信T&S

2008年6月号(通巻231号)

世界のニュース

 市場・企業

■米ヘリオとヴァージン・モバイルUSAの合併交渉に見る、米国携帯電話市場の現状

2008年5月、米MVNOのヘリオ(Helio)が、同じく米MVNOであるヴァージン・モバイルUSAと合併交渉をしていると報じられ、後日ヴァージンが話し合いの初期段階にあるとしてその事実を認めた。この両社の動きは、2006年に新規参入したヘリオが市場に残るのかどうかの瀬戸際にいるとの見方もできるが、現在の米国携帯電話市場における勝ち組と負け組の格差拡大を象徴的に表す事象として見ることができるのではないだろうか。
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■MIDをきっかけとした、チップベンダーの新市場獲得に向けた動き

今、業界の関心が集まっているのは、MID(モバイル・インターネット・デバイス)と呼ばれる小型携帯機器の市場だ。その定義はあいまいな部分が多いが、大まかな特徴として、?携帯電話やスマートフォンよりスクリーンが大きく、汎用性が高い ?ノートPCよりサイズが小さく、携帯性に優れている、といった点が該当する。英調査会社ストラテジー・アナリティクスの最新報告では、2014年段階でのMID市場の年間市場規模が170億米ドルを超える、と試算している。
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■モバイルOS市場を巡るLiMoとアンドロイドの競合

アップルのiフォンの登場は、米国市場において、スマートフォンに対するコンシューマ層の関心を喚起した。そして、その後のグーグルによる「アンドロイド」の発表によって、スマートフォンに搭載されるモバイルOS、とりわけリナックス(Linux)への注目を集めると共に、これまでリナックスを推進していた業界団体の活動に加速度的な弾みをつけることとなった。モバイルOSでは現在、英シンビアンのシンビアンOSが市場の65%を占め、リナックスは僅か5%程度にすぎないが、エコシステムやオープン・プラットフォームといった時代の要請を背景に、将来的にはオープン・ソースであるリナックスの普及が見込まれている。
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