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InfoComモバイル通信T&S

2011年1月号(通巻262号)

サービス関連(通信・オペレーション、製品・端末、コンテンツ・放送、その他)

■新たな局面を迎えるモバイル・データ料金

米国のベライゾン・ワイヤレス(以下、ベライゾン)は3Gデータ料金の体系を踏襲したLTE料金を導入したが、将来的に料金改定する余地を残している。また、ベライゾンのLTE開始直後、モバイル・トラフィックの料金によるプライオリタイズ(優先順位付け)を許容するネット中立性規則が発表された。急増するデータ・トラフィックへの対策に追われる通信事業者は折しも、データ定額制から従量制に移行するなどの施策を取りつつ、コンテンツ・プロバイダに対して費用負担を求め始めた矢先。モバイル・データ料金は新たな局面を迎えようとしている。

■M2M市場の包括的な分析

昨年から「組込み無線デバイス(Embedded Wireless Device)」つまりM2M(Machine to Machine communication)に注目が集まっている。本誌でも、2010年6月号「欧州携帯電話事業者のワイヤレスM2M戦略」や2010年12月号「GSMA、リモート開通対応の埋込型SIM開発でinitiative結成」において組込み無線デバイスに関する話題を紹介してきた。ガラケーと呼ばれていた携帯電話がスマートフォンに取り替えられている現状をみるかぎり、電話は汎用的な家庭用電化製品(コンシューマー・エレクトロニクス)の一部となった。同時に、家庭用電化製品には組込み無線デバイスが搭載され、電話と同様のコネクティビティ(接続機能)を備え、ネットワーク化された世界へと進化している。モノとモノとのネットワーク化といった新しい通信の在り方に向けて、通信事業者やベンダーが動き始めている。各国のグローバルキャリアやグローバルにビジネスを展開するベンダーが注目するM2M市場について分析する。

■2011年、モバイルヘルスケアの隆盛〜キャリアの取組みを 中心に考える

2011年はICT産業において、ヘルスケア産業が成長するだろうとの発表があった。最近では、モバイルヘルス(mHealth)サービスといわれる携帯電話を用いたヘルスケア(健康、医療)に関するサービスを見かけることが多い。ヘルスケアサービスに関する取組を国内外の通信キャリアの観点から考察を行う。

■インドネシアで活況を呈するソーシャルメディア

フェイスブックやツイッターに代表されるソーシャルメディアは、インターネットの発展的利用形態として、これまでネット利用が広く一般化した先進国を中心に成長を遂げてきた。しかし、近年、ネット普及の黎明期にあるアジアや中南米等の発展途上国において、先進国での成長ペースを凌ぐ勢いでソーシャルメディアの普及が進展している。その中でも、インドネシアはとりわけ著しい成長を見せており、今やフェイスブックの利用者数は世界2位、ツイッター浸透率(対ネット人口比)では世界1位というポジションを誇るに至っている。本稿ではインドネシアで活況を呈するソーシャルメディアの最新動向および今後の展望について解説する。

■インド通信市場、2010年の振り返りと2011年のトレンド予測

インドの携帯加入数は、2010年1月の5億4,505万から同年10月の7億669万へと、大きな伸びを呈した。現在も依然として月間純増1,500万前後を誇る規模で成長を続けている。また2010年春に3G/BWA(Broadband Wireless Access:WiMAXなどを含む広帯域無線アクセス・サービス)の免許オークションが行われ、高速無線ブロードバンド・サービス提供の道筋ができた。本稿では、2010年(まで)の出来事を概観しつつ、2011年もしくはそれ以降の、インド市場のトレンドを予測してみたいと思う。
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