2012年12月号（通巻号）

■中国の最高指導部交代に見るＩＣＴ分野における展望

2012年11月14日、５年ごとに開催される「第18期中国共産党大会」が閉幕し、次の５年間の最高指導部となるいわゆる「チャイナ７」の人事が発表された。グローバル社会における中国のプレゼンスがさらに拡大し、最近の日中間の諸問題のもたらす大きさに鑑み、この共産党大会と中国最高指導部人事が同月行われた米国大統領選挙と並列してこれほど過去にメディアで大きく取り上げられたことはこれまでなかったのではないかという印象がある。

■スマートフォン効果によりＩＣＴ輸入は前年比で２桁増

今期のＩＣＴ経済は７期連続のマイナス成長となり、前年同期比4.1％減とマイナス幅も拡大した。消費、投資、輸出の各需要が落ち込んだ。一方、ＩＣＴ輸入はスマートフォンの大幅増により前年同期比プラス10.8％と２桁成長し、４四半期連続で増加した（表２、図８）。