以前、ある方からこんな話を聞いたことがある。
「クレジットカードは、不正利用が怖いから極力使わない、インターネットで使うなんて怖くてできない。」
特に高齢の方は、こういう印象を持っている方も多いように思う。
前回、キャッシュレス決済について少し書いたが、2018年3月に割賦販売法が改正され、クレジットカード情報に対する安全管理措置が義務づけられた。それに合わせ、クレジット取引セキュリティ対策協議会が策定した「クレジットカード取引におけるセキュリティ対策の強化に向けた実行計画‐2017‐」の中で、2018年3月末までのクレジットカード情報の非保持化、もしくはPCI DSS準拠完了について規定されている。
簡単に書くと、クレジットカード情報を扱う加盟店は、クレジットカード情報を持ってはいけない(PCI DSS準拠というのは、持つのであれば一定のセキュリティ基準をクリアする必要がある)、ということである。
PCI DSS準拠にはコストがかなりかかるので、実際にはクレジットカード情報非保持化を実施する、ということになるのだが、これによりインターネットでも安全にクレジットカードを使って買い物ができるようになってきている。(クレジットカードの場合は、万が一不正利用されても補償される仕組みがあるが)
さらに、海外では既に進んでいるところも多いが、合わせて日本でもカードの100%IC化に向けて取り組みが始まっている。こうした安全対策を広く周知することも、キャッシュレス決済推進には必要だろう。
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出口 健 (Ken Deguchi)の記事
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