情報通信総合研究所(ICR - InfoCom Research,Inc)は情報通信専門のシンクタンクです。

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2016年5月26日

ICT普及、100年以上かかった先進国の水準に遅れていたアフリカでも15年で到達 -グローバルICTインディケーターによる情報通信技術の世界的な普及の分析-

(株)情報通信総合研究所(本社:東京都中央区、代表取締役社長:眞藤 務)は、情報通信(以下、ICT)技術の世界的な普及と変遷を分析するために、篠﨑彰彦・九州大学教授監修のもと、グローバルICTインディケーターを作成・分析しております。この指標は、ICTの普及度合いを「装備量」として計測するものであり、世界的な地域別・媒体別の傾向を明らかにする指標です。
このたび、最新データを作成しましたので、その計測結果を報告します。

なお、作成方法等の詳細は弊社Webサイトで公表しております。
InfoCom Economic Study Discussion Paper
No.1:データで読む情報通信技術の世界的な普及と変遷の特徴〜グローバルICTインディケーターによる地域別・媒体別の長期観察〜(2015年1月)

<ICT技術の世界的普及と変遷>

グローバルICTインディケーターによる長期観察で先進国以外の地域でICTが急速に普及している様子が、客観的、包括的に確認された。最新のグローバルICTインディケーターを観察すると、先進国が電話の発明から100年以上かけて到達した1998年の水準(1人1装備の水準)に、移行経済は9年、ASEAN、BRICSは11年、アフリカは、15年ほどで到達していることが分かる。

図表1:地域別1人当たりICT装備量の推移

地域別1人当たりICT装備量の推移

最新のデータ(2014年速報値)では、先進国が2.58と最も高く、これに移行経済の2.03が続いており、両地域では1人が2つ以上のICTを装備する状況にある。以下、ASEANの1.65、BRICSの1.51、途上国・その他の1.39、アフリカの0.99と続き、最も低いアフリカでも平均で1人がほぼ1つのICTを装備するようになった。
現在のアフリカの水準は、1998年の先進国とほぼ同じである。当時の先進国は、アレクサンダー・グラハム・ベルの特許取得(1876年)から100年以上経過して、ようやく1人1装備の水準に至っていたが、ICT装備の内訳をみると、固定電話が過半を占めていた。これに対して、1998年の時点でほぼゼロの水準だったアフリカは、約15年で1人1装備の水準にまで上昇している。つまり、先進国が100年かけてようやく辿り着いた水準に、わずか15年で到達しており、普及の速さが注目される。ICT装備の内訳は、携帯電話が大部分を占めている。

ICT装備の内訳を地域別にみると、全ての地域で携帯電話の占める割合が高く、特にアフリカでの割合の高さが目につく(図表2)。2000年代以降、世界的に固定電話の時代から携帯電話の時代へと変遷していく過程で、ICTのグローバルな普及が加速し、今やどの地域でも1人平均1つ以上のICTを装備するようになった様子が確認できる。

なお、2014年の日本は、2.918で世界180カ国中の20位である(図表3)。2013年の2.846(世界22位)から順位を上げながら、平均で1人3装備の水準に近づきつつある。

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<会社概要>

社名 株式会社情報通信総合研究所(www.icr.co.jp)  1985年6月設立。情報通信専門のシンクタンクとして、情報通信分野の専門的調査研究、コンサルティング、マーケティング、地域情報化にかかわる調査・提案などのビジネスを展開するとともに、これらに関するノウハウ・データを蓄積してきた。近年は、ICTの急激な進展に伴い、研究分野をさらに拡大することでICTが経済社会にもたらす変化を定量的に把握する手法を開発するなど、広く社会の発展に寄与する情報発信・提言を行う最先端のシンクタンクとして事業を展開している。

〒103-0013東京都中央区日本橋人形町2-14-10
アーバンネット日本橋ビル

TEL 03-3663-7157/FAX 03-3663-7390

株式会社情報通信総合研究所
ICT経済分析チーム

主席研究員:野口正人
主任研究員:手嶋彩子、山本悠介
研究員:佐藤泰基、久保田茂裕、鷲尾哲

監修
九州大学大学院経済学研究院教授 篠﨑彰彦