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2. 市町村合併と地域情報化
〜合併後に市町村がなすべきこと

2-1. 落ち着き始めた『平成の大合併』

 合併特例法における優遇措置が利用可能な合併期限(注:2005年当時)である2006年3月末に向けて、「平成の大合併」と言われる地方自治の再編劇が収束に向かいつつある。市町村合併が全国で加速し始めた1999年の時点で3,232であった市町村数は、2006年3月末までに1,410減少し、1,822となる見込みである。当初、総務省が想定していた「1,000自治体」という数値には届かなかったものの、減少率は43.6%にものぼり、市町村行政の効率化という点では、まさに地方自治の歴史における一つの転換点であるといえよう。

 その間、新市名称の問題が顕在化した市町村や、合併後の市町村議会が都道府県議会よりも議員数が多くなるという通称「マンモス議会」などの話題もあって、多くのマスメディアがこの「平成の大合併」を取り上げた。

 これまでに合併協議が暗礁に乗り上げた市町村の中にも断腸の思いで合併を断念した例もあるだろうが、近い将来に市町村合併の数が今回のように急激に減少することは考えにくい。その意味で「平成の大合併」という名の市町村再編劇の第一幕が終了したといえるのである。

2-2. 情報システム統合のトラブル

 別項「市町村合併に伴う情報システム統合の実際〜電算担当者の苦悩〜」に示すような様々な苦難を乗り越えて、合併日までにシステム統合を完了した市町村においても、いくつかのトラブルは生じたようである。トラブルの起こった具体的な市町村名についてはここでは控えるが、新聞等の報道で明らかになっているものだけでも、「証明書等の記載内容が誤っていた」、「税の催告書を誤って送付した」などの例が見られる。他にも「合併初日に、過負荷によってシステムがダウンしてしまった」という例もある。

 合併日を迎える市町村においては、少なからず合併特例法上の優遇措置期限を睨んで「駆け込み合併」となっている傾向がある。筆者も合併市町村のシステム統合にはコンサルタントの立場から多くの案件に携わってきたが、「期間が短い」ことは、システム統合においてトラブルを起こす危険性を最も高める要因である。合併日までの準備段階はもちろん、合併後も安定運用がなされるまでの一定期間は、入念なチェックを行うべきであろう。

 なお、この手のトラブルについては、当該システム統合を行ったシステム・ベンダーの責任追求にのみ力が入ってしまいがちになるが、発注者の立場としてしっかりとした進捗管理を行うことも当然の責任として求められる。

1.市町村合併に伴う情報システム統合の実際〜電算担当者の苦悩〜

1-1.市町村合併の動向

1-2.電算担当者の苦悩

1-3.合併市町村が今後目指すべき姿

2.市町村合併と地域情報化
〜合併後に市町村がなすべきこと

2-1.落ち着き始めた『平成の大合併』

2-2. 情報システム統合のトラブル

2-3. 合併後の市町村がなすべきこととは?

2-4. 地域情報化・電子自治体化の推進のために〜何に注意すべきか。そのポイントは?