10−1 今後の野々市町の情報化【これからどうしようかな、ふと思う】
平成14年度、恐らく、これからが本当に忙しくなると思います。
今抱えている業務をこなすのに精一杯でしょう。
それでも、平成15年度以降、どのように情報化を進めていくべきかを考えることがあります。私は今、システム構築は一休みして、住民と職員の情報リテラシー向上のための施策を考えようと思っています。
本来であれば、情報リテラシー向上を図ることこそが、一番初めに行わなければならない施策だったのかも知れません。
コンピュータは所詮便利な道具でしかありません。鉛筆や消しゴムと同じもののはずです。(かなり高価ですが) 鉛筆や消しゴムの存在を知らないウチのチビなどには、かじる物にしか見えないでしょう。(ちなみに、家にあるマウスはみんなチビのおもちゃになっています。ボロボロです)
いくら、私ががんばってシステムをどんどん構築しても、使い方を知らない人たちにとっては全く意味のないものとなりますし、私の苦労も報われません。
そんな人たちを少しでも少なくすることこそが、今、一番必要な施策なのだろうとぼんやりと思っています。
また、最近、近隣の市町村から、どうやってテレトピアの指定受けたんですか?とか、地域情報化計画の作り方教えてください、などの質問や、県外から情報化に関するの視察に行きたいとの問い合わせが増えてきました。地方のほんの小さな町で精一杯の情報化を推進していることが、確実に波及効果を生んでいることの証拠であると思います。
野々市町は、いくつかの行政分野において近隣の市町村と広域事務組合により密接に連携し、業務を行っています。
このような地域の中で、野々市町が先駆的に情報化を推進し、近隣市町村の情報化をリードすることは、他市町村への良い刺激となり広域市町村圏全体の情報化に貢献できるのではないかと考えています。
町内に整備したネットワークを近隣市町村と結び、システムを共有することで、地域間の人的交流の活性化に結びつける。そして、広域圏の自治体が協力して地域ポータルサイトを立ち上げ、運営は地域住民や地域企業、ボランティアなどに任せてしまう。あまり具体的なイメージは湧きませんし、現実的には難しそうですが、このようなことが、我が町の更なる発展と、広域市町村圏の圏内交流の活性化につながるのではないでしょうか?
こんなことも、ほんの少しだけ考えているのでした。
10−2 今後の野々市町の情報化【情報化の課題】
これまで、私がIT推進室に配属され、情報化担当としてどのような時間を過ごしてきたかを徒然なるままに書き綴ってきたのですが、ここでは、情報化を推進するための問題点や課題を私の感じたままに書いてみたいと思います。
まずは、職員の情報リテラシー向上について。
情報化という施策が比較的新しいこともあってか、職員自ら情報リテラシーを向上させようという意識が少ないように思えます。
情報リテラシー向上のための決め手となる方策がなかなか難しく、セキュリティに関する意識も不足しているため、情報化はその便利さと引き換えに、あってはならない事ですが、情報漏洩などの問題を起こす諸刃の剣となる可能性があります。
また、私の経験からいえば、コンピュータ好きは、必ずしも情報化推進の担い手とはならず、システム管理者の立場から見ると、情報化推進の阻害要因となっている面があるようです。
次に、システムの開発経費について。
情報化による行政サービスの拡大を図るためには、当然サーバ等の機器類を購入又はリースし、ソフトウェアも購入しなければならない訳ですが、イニシャルコストはもちろんのこと、通信費やシステム保守費などのランニングコストも、システムが増えれば増えるほど、莫大な金額となっていきます。
地方交付税が減額され、財政が逼迫すると予想される今後、このような財源をどのように捻出するのか?これはかなり大きな問題です。
また、システム開発経費について、備品類の金額の検証は比較的容易ですが、人件費・ソフトウェアの金額について適正額を検証することはかなり困難です。
ベンダーの言いなりになればそれまでですが、私達が適正額を評価できるようになれるよう、研修等により勉強をしなければなりません。
しかし、それ以上に難しいのはシステム保守費の検証ですね。皆さんどのようにして適正額を評価しているのでしょうか?良ければご教授ください。
続いて、情報化担当の役割について。
情報化担当とは、どのような業務を行うためにいるのでしょうか?
情報化計画や新たなシステムの企画立案、導入済みシステムの検証と改善、システムの保守管理などが主な業務でしょう。
しかし職員からは、コンピュータ好きで、クライアントPCに勝手にアプリケーションソフトをインストールするな、とか、魚釣りのホームページを見るな、とか細かい事ばかりを言ってくる人で、困った時に電話をするとコンピュータの使い方を教えてくれる人、程度にしか思われていないような気がします。
情報化、特に行政業務を効率化させるための情報化は、強力な行政改革のツールとなり得るものですが、情報化担当には行政改革を推進する権限がなく、業務の見直しや効率化を図りたくても、原課の協力を得ることがとても困難です。
じゃ、権限やるからやってみろ、と言われても私には無理ですが、組織の問題もかなり大きな問題点であるといえます。
最後に、市町村合併に伴うシステム統合について。
近年、地方自治体における最大の課題に一つに市町村合併が挙げられると思いますが、我が町においても例外ではなく、単独市制を目指すという目標を掲げながらも、隣接する市からは合併を求められています。
石川県内でも合併に向けて進んでいる町がありますが、既に稼動しているシステム、特に住民基本台帳関係のいわゆる基幹系システムの統合は考える以上に困難なのではないかと思います。
住民情報・税情報などは日々更新されるものですし、当然停止する訳にはいきません。
そこで、基本設計思想の違う各社のシステムの統合を行うということになると、果たしてうまく統合できるのでしょうか?考えただけでもゾッとします。
そもそも市町村合併とは、システムの統合や、事務の刷り合せについて関係市町村で綿密に協議を重ね、住民の合併に対する要望があってこそ進めるものではないでしょうか?
モデルパターンでは22ヶ月で合併できるらしいですが、そこまで急いで合併する必要がどのあたりにあるのでしょう?
“急いては事を仕損じる”ようなことにならなければ良いですね。
話がずれてしまいましたが、情報化が流行っているこの頃、新たなシステムを開発、導入することは、市町村合併への障害になるのではないか、とも思います。
11 おわりに
野々市町の情報化への取り組みは、まだ始まったばかりです。
地域情報化の最大の目的は、住民の声を行政に反映させるためのツールとしての役割だと私は考えています。誰もが、どこでも、いつでも情報を取り出せ、情報を発信できる社会は、地方自治の本来の姿ではないでしょうか?
最後に、これまで、私という一人称で書きつづけてきましたが、当然私一人でできることなどたかが知れている訳で、ICRの三浦さん塚田さんはもちろんのこと、理解のある私の上司や同僚、実際にシステムの構築をいただいたベンダーさんなどの力があってこその野々市町の地域情報化です。
皆さん、ありがとうございます。今後ともよろしくお願いします。
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