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Global Perspective 2013
2013年8月27日掲載

まずは「歩きスマホ」からやめてみる

(株)情報通信総合研究所
グローバル研究グループ
佐藤 仁

「I forgot My Phone」という動画を見たことがある人も多いだろう。YouTubeで1,000万回以上再生された動画である。

【I forgot My Phone】

この動画を見ていると、多くの人が、「あ、自分も同じことをしている」と気がつくのではないだろうか。

  • 朝起きてベッドの中で携帯電話を触っている
  • トレーニング中も携帯電話を触っている
  • 友達との会話中も携帯電話を操作している
  • 友達同士で集まっても携帯電話の画面に気を取れている
  • 海に遊びに行っても携帯電話を手放せない
  • 公園で遊んでいても携帯電話を見ている
  • ボーリング場でも他人がプレーしている時は携帯電話を見つめている
  • 乾杯の前やレストランで料理が出てくるとまず携帯電話で写真を撮る
  • 舞台やライブを見に行っても携帯電話を触っている
  • 夜ベッドに入ってからも携帯電話が気になる

毎日、携帯電話やスマートフォンに縛られた生活をしている現代人のよくある光景である。日本だけでなく世界中で人々の生活において携帯電話が不可欠のものとなった。それはこれからも変わらないだろう。携帯電話がないと不安という人も多いだろう。携帯電話を忘れたことに気が付いたら、家まで戻る人も多い。そして携帯電話を家に忘れてしまったから、相手に連絡をすることもできない。友達といる時も食事の時もちょっとした隙間時間も携帯電話の画面が気になって仕方がないという人が多いだろう。

まずは「歩きスマホ」「ながら歩き」からやめてみよう

もはや現代社会においては携帯電話やスマートフォンのない生活はもはや考えられないだろう。その国や地域のマナーを守って、相手に迷惑や不快な思いをさせなければ、それで良いだろう。

日本では相変わらず駅や道路での「歩きスマホ」や「ながら歩き」が問題になっている。2013年8月にはNTTドコモがJR新宿駅の階段に巨大な「歩きスマホ」のマナー広告を出していた。階段に「危険です、歩きスマホ。(本人は、この広告見ないだろうけど)」というメッセージとともに、階段の両側の壁には「この広告には気づかなくても、みんなの冷たい視線には気づいてほしい」と書かれていた。また東京都交通局も地下鉄に「ながら歩き」注意の広告を出している。

携帯電話やスマートフォンの画面を見入っていて相手にぶつかって相手に怪我をさせてしまったり、喧嘩に発展してしまったり、線路に転落してしまってからでは遅すぎる。

(図1)東京都交通局の「ながら歩き」注意を呼び掛けるポスター

(筆者撮影)

もう携帯電話やスマートフォンがない生活というのは考えられないだろう。携帯電話やスマートフォンに時間を奪われることを危惧するかもしれないが、「携帯電話がある生活」が日常の光景であり、生活の中心になってしまっている。それを変える方が現代人にとっては難しいだろう。それよりも携帯電話やスマートフォンの使用によって、相手に迷惑をかけたり、不快感をおよぼさないことが重要である。

まずは駅や歩いている時に携帯電話、スマートフォンの画面を眺める「歩きスマホ」や「ながら歩き」のからやめてみてはいかがだろうか。

*本情報は2013年8月27日時点のものである。

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