ネット社会のさまざまな問題を考える −シンポジウム− (最初のページ)

II. パネルディスカッション

3.全体討論

[西垣先生]

【橋本さんに対して】
 橋本さんのお話は大変よくわかります。最初からお金を儲けようというのではなく、みんなが集まって新しいアクティビティを行っていきたい、お金を儲けるよりまず生きがいのあることをやりたいと、ほとんどの人はそう考えていると思います。そういう意味でプラスの面があると思います。
 ただ、あえて言うと、橋本さんはやはりエリートだと思うのです。今後の未来社会は、一部の人がかなりの力を持ちます。パソコンが使えて英語もうまいけれど、ガリガリの金儲けに走るのではなく、ボランティア的なことにも興味のあるという人です。しかし、そういうところからはじき出されていく人たちもいて、数としてはそちらの方が多いのです。やはり全体的には、前者の方に富が流れていくという傾向はあると思います。GNUやLinuxなどのボランティア的な、一つの理想主義的なものと、大きな経済の流れとの関係をどういうふうに考えていけばいいか、1つの課題だと思います。

【石井さんに対して】
 女性の間での出産にまつわるネットワークというのはものすごく本質的なもので、コミュニケーションの基本です。それが今の家庭生活の中でだんだん崩れて、お母さんとも話したくない人が増えています。一方新しいムーブメントも出てきて、育児書もいっぱい出て、何をやったらいいか本当にわからない。そうした中で、この妊産婦のネットワークは大変有意義なことですが、例えば、妊娠している女性にものすごく感じるというような悪い奴も少ないとはいえいます。それがある力を持ち得るという危険も考えておかなければなりません。今のところは問題なくうまくいっていますが、お互い匿名でやっていることもあり、一部の悪者によって普通の善意の人たちのコミュニケーションがディスターブされないようにするにはどうしたらいいのかということを、疑問として持っています。

【井口さんに対して】
 私は匿名が全部だめだとは言っていません。例えば命の電話のようなものは絶対に匿名にすべきですね。「ぷれままクラブ」の場合にも、匿名がないとしゃべりにくいこともいっぱいあると思います。だから、そういうものに関しては匿名というものを許さないといけません。ただ、そのときに一種のリスクも入ってくるので、そこをどういうふうにやっていけばいいのかが難しいところだと思います。

 井口さんのフォーラムは、いろいろな情報交換ができる、一種のギルドのようなものに発展する新しい形態だと思います。ただ、「ぷれままクラブ」も同じですが、特殊な方の集まり、はっきり言うと、知識人の集まりです。翻訳者ですから専門性のある集まりです。学会と同じで、そうめちゃくちゃな乱暴者は入ってこない。俳句とか連歌なども匿名でやります。それは連歌を愛する人たちの間のコミュニケーションなので、余り問題が起きないのです。中には変なやつがいるかもしれないけれど、だんだん排除されていく。翻訳もそういう形ではないか思います。それはとてもいいことだと思いますが、ジェネラルな問題として、匿名性が問題ないと言いきれるかどうか、それは別な問題ではないかという気がします。

 また、パパッと書いてしまうのがトラブルのもとになるというのは非常によくある話です。私自身、メールにすごく時間がかかります。メールは人間関係を壊すこともあるので、非常に慎重に書きます。それでやたらに時間を食います。相手がワーッと送ってきたりすると困りますが、そういうあたりに気をつけていくことで、新しい文化が育っていくことも大事かなと思います。

パネルディスカッション/全体討論

[コーディネータ]
それでは、今の西垣先生のコメントを1つの刺激薬にして論議を進めていきたいと思います。

(1)インターネットビジネスをめぐる問題
まず、インターネット・ビジネスをめぐる問題を取り上げます。先ほど、西垣先生は儲かるという尺度のみの社会になると、とうとうたるニヒリズムに到達するというようなお話をなさいました。それに関連して、アメリカの最近のベンチャー・ビジネス、特にメディア・ネットワーク関係のベンチャーをやっている人たちの間には、ともかくチャンスをつかんで大金持ちになるという人生行路ができあがっています。株をつり上げた段階で、何の未練もなしに売り抜け、フロリダあたりに行って大邸宅を構え、30代ぐらいで引退生活に入ってしまうという、一種の快楽主義に徹した生き方、そのための手段としての起業家活動といったような人物像が多くなっているようです。

一方、橋本さんが自己表現、石井さんが自己実現といわれたような生き方もあります。また、オープンソースとかオープンハードというような考え方も出てきました。これは言いかえれば、西垣先生が従来欠けていたと言われた、ある種の互酬性の問題にもつながっていくだろうと思います。この問題については、橋本さんが一番関係すると思いますので、ご自身の問題として、それから最近の動向についてどういう感想をお持ちでしょうか。

[橋本さん]
 一般に価値観が多様化したと言われますが、必ずしも組織に入って働いてというプランを選ばない人が出てきていると思います。大学生活がモラトリアムで甘い夢を見ているという一面は確かにあると思いますが、大学にいる間に、インターネット技術など、実際に経済的価値がある技術を学んでしまう人たちが出てきています。むしろ、インターネット上の新しいテクノロジーの多くが、学生などモラトリアム中の人間が開発したものです。

 僕は、「社会を動かす人」と「社会を変える人」の二通りいると思います。社会を動かす人というのは社会の基盤になる人たちで、普通に大学を出て、組織の中にとけ込んで、毎日しっかりと世の中を動かしていく役人とか会社員。その一方で、社会を変える人というのもいると思います。変化を作ってしまう人、「異端児」という表現の方が適切かもしれません。99%の異端児は多分一生役立たずに終わりますが、1%が起こしたエポック・メーキングが社会を変えるかもしれない。昨今のインターネット騒動にしても、人間の歴史は常にそうではないかと思います。ベンチャー企業というのは異端児の異端会社版だと思います。

 AOLがタイムムワーナーを買収したという話は、すごくおもしろいと思いました。AOLは今こそ大きくなっていますが、元はベンチャーです。マイクロソフトも然りです。今後、巨額の企業買収とか合併によって、例えば四天王のようなのができたのではつまらない。技術の発展、知識、新しい発想によって新しく起きたベンチャーが、今のマイクロソフトやAOLやタイムワーナーを呑み込んでいくことが今後何十年にわたってダイナミックに続いていく、そういう経済ができたらおもしろいと思います。

 そのベースになっているのがIT(インフォメーション・テクノロジー)です。僕自身、20年ぐらいプログラムをやっていますが、プログラムというのは、新しい発想や独創性のようなものが出てくると、大きく変わるものです。これからも、経済のダイナミズムのベースになるのはプログラミングや開発といったITの部分だと思います。そこは多分これからも同じだろうから、今後もそういうふうに発展は続くのではないかと思います。

[コーディネータ]
橋本さんは、新たにネット・ビジネスに注目している大企業などから、相談を受けておられることもあるかと思いますが、企業のネットビジネスに対する認識について、一般的にどういうふうにお感じになりますか。日本のネットビジネスの将来も含めて、何か感じられることはありますか。

[橋本さん]
ネットビジネスを取り入れている企業と取り入れていない企業に二分されていると思います。やはり使っていないとわからないと思います。実際には使っていないのに、雑誌記事に影響されて、あわてて取り入れようとしている会社が多いようですが、それでは、いくら外部からコンサルタントが何を言ってもだめだろうと思います。実際にお金を使って使ってみないと何が重要なのかわかりません。それから、インターネットがないと仕事ができないという人を社内に持てば、その人たちがどんどん考えるのではないかと思います。

[コーディネータ]
井口さんは、ネットなしにはご自身の仕事ができないのではありませんか。翻訳の仕事でのやりとりはすべてネット上でやっていらっしゃいますか。

[井口さん]
ええ、毎日の仕事であれば、原稿はメールで入ります。ファックスとか郵送もありますが、メールで入ることも結構多いです。完成品の納品は必ずメールです。調べ物関係も、まずは辞書にあたりますが、辞書にも載っていない最新の用語は調べるのは非常に時間がかかるので、そういったものはネットで調べてと、ネットを非常によく使っています。

また、先ほどの話に関連して、ネットビジネスビジネスをやる企業は大きく発想を変えないといけないのではないかと思います。フォーラムの中でもよく情報交換していますが、ある出版社の電子辞書が、とてもじゃないが使いものにならないと話題になりました。自分達にとって使い物にならないものを出してもらったら困るというので、実は出版社のほうに掛け合いに行き、改善案を提示しました。いろいろ話した挙げ句、担当者が最後にボソッと、「おたくが言う方法でやっていれば、開発費は10分の1以下で済んだのですね。だけど、うちでそれをやることはありえません。理由は、別の出版社がその形式で電子辞書でやっているから」というのです。ユーザがどうしたら使いやすいか、ユーザ間の評判でどうなのか、そういう発想が全くない。担当者はわかってくれても、上が動かないので会社としてやる気はありません、というのです。これでは、形だけネットで、ネット通販にしても何にしても意味ないと思います。ユーザ間で情報を発信できるようになってくると、企業はそれを積極的に取り入れるような形でビジネスを考えないと、恐らくネット・ビジネスで成功することはできないと思います。とりあえず取り入れることだけはできるでしょうが、成功するためにはその発想がやはり必要だと、ユーザの立場から思います。ユーザが見ていいものができた、いいよと口コミになったら広がるのは早いです。

[コーディネータ]
石井さんは、「ぷれままクラブ」の事業拡大や、サービスビジネスとしての成長の方向性は考えていらっしゃいますか。

[石井さん]
「ぷれままクラブ」はサービス業として、ビジネスとして取り組んでいますが、規模の拡大は問題ではありません。数があって、たくさんの人の意見を集められてマーケティングができるものではなく、心地よいコミュニケーションの環境を作って、その中でいいアイデアを出していってこそ、いい製品に対する意見が取れると思っています。企業に対しては、従来のように規模を求める形を変えていくようにこちらから少しずつ提案をしています。やはり既存のものとは違うものになってきているように思います。

[コーディネータ]
インターネットビジネス論について、他に何かコメントはありますか。

[井口さん]
NPO的な話が出ていましたが、うちのところは、会費を取るわけでもなく、出入り自由ということで、基本的にNPOです。そこで問題になるのは、スタッフの手がかかることです。私を含めて正規スタッフが10人います。それに正規な肩書きはないけれど協力者が約10人。合計20人で30幾つの会議室を回しています。その他に、実は見えないところにプロテクトされている会議室もあります。他にもやりたい企画がいろいろあり、スタッフの手が足りません。皆一線級の翻訳のプロで、本業で忙しいのです。1日1時間ずつフォーラムの運営に時間を取る余裕はとてもないし、強制もできません。時間を取られて収入が減っても、減少分を補てんしてあげることもできません。いいものをつくるためには運営陣の手がかかる。いいものがなければ人も集まらない。人が集まらなければ、いいものにならない。手をかけるためには、お金はあったほうがいいわけです。NPO的なコミュニティの運営においては、登録制にして会費を取った形にでもしない限り、なかなかスタッフのミニマムの人件費の補てんさえも難しいという問題があります。

[西垣先生]
ご存知かもしれませんが、NPOは利益を上げてもいいのです。得た利益を株主に還元するのではなく、またその事業にリサイクルされるようになっていればいいのです。SOHOというのは基本的にはあまり拡大を望みません。無制限な拡大よりは、むしろ自己実現とか、それなりに小さな規模でいいから継続してやっていきたいと考える傾向がありますが、皆で何かある組織を運営していこうとしたら、絶対にある程度のお金がかかります。それをお金を取らないでやるのは、やはりうまくないと思います。

先ほど橋本さんが、何かを言うと、それに対してお金が入るという「エキスパート・エクスチェンジ」の例を上げられていましたが、私も電子マネーに関する本で、そのことを奨励しています。電子マネーを無制限に、今のグローバル・マーケットをワーッと走り抜けるようなものにしてしまうと、金融不安を起こしますので、非常に危険です。それより、例えば翻訳で教えてやったら、多少のお金を払ったり、あるいはそれを互酬的にやるとかいうようなことは、むしろ極めてナチュラルなことであり、これがないとうまくいきません。

そう考えると、今までのように巨大な利益を求めて、いわば誰にもわからない、手がつけられないような形で企業が市場を暴走していくのではなく、適正な規模を保ちながら、一種の互酬的な経済向上をしていく形が、インターネット・ビジネスとして伸びていく可能性があると思います。

[コーディネータ]
井口さん、ニフティのフォーラムでは、手弁当ではなく、ある種の対価を取るというようなことについて、フォーラムごとに自主性はないのですか。

[井口さん]
あることはあります。昔は営利行為またはそれに類するものは一切禁止でしたが、最近は、それこそニフティ自体が広告を取ってきていますので、それをセグメント化して適切なところに広告を打つ、そのとき広告掲載料を落とすことも可能です。またフォーラム単位で、ネットワークとは別に、オフラインでイベントなどをやって収益を上げ、それをスタッフの間で分配して運営費を賄っているところもあると聞いています。

「翻訳フォーラム」でも、方向性としては考えています。かなり強烈にセグメント化されていますので、広告的なものも可能でしょうし、ツール的なものをWebサイトで販売し、販売手数料を若干落としてもらうことも考えられますが、実現までにはまだ道のりは遠いと思います。

 

(2)リアル社会とバーチャル社会の二面性

[コーディネータ]
次に、先ほど西垣先生から、電子メディアはある種の身体性の復権につながるような傾向があるというお話がありましたが、新しいメディアの時代、ネットの時代は、このように伝統的なものが復権、回復することを可能にするという一面があります。一方、先ほど電子辞書の話が出てきましたが、よく論議される問題として、いわゆる電子的なディスプレイで本は読めるかという問題が言われます。電子ブックは可能だという人と、絶対だめ、書籍は書籍だという、両論が常に併置されています。このように、近代のメディア文化から新しいネットの時代に変わるとき、先立つ時代に比べて何が可能になり何をもたらすのかというあたりの問題を論じたいと思います。

まず、石井さんのフォーラムでは、離れた会員同士がフォーラムを通じて交流しているわけですが、員がバーチャルな空間であることにこだわりのようなものを持っているのかどうか、オペレーションをしておられる立場から何かお感じになりますか。

[石井さん]
オンラインを使うメリットとしては、例えば仕事中で働いていて、産休には入っていないけれども、何かそういった情報が欲しい。でも日中はオフィスにいるので、土日しかあいてる時間はないという方でも、電子メールでコミュニケーションができたり、専業主婦でなかなか地域に友達がいないという間柄でも、近所の人を見つけることができて、オフ会、交流会をすることによって、地域のネットワーク、実際にリアルであるネットワークができるところが利点だと思います。

ネットでやりとりしているうちに、近くに住んでいることがわかり、今度一度会いましょうということでオフ会に発展します。それまで全然顔も合わせたことがない人たち同士なのに、オンラインで共通の話題をしていますので、初めて会ったとはとても思えないほど、すごく話が盛り上がって楽しいと皆さん言ってます。

[コーディネータ]
井口さん、翻訳者仲間の交流をやっていくとき、先ほどの話ですと、ヘビーユーザの間では、顔は見えない、匿名であるけれども、ある種の共同体的な仲間意識みたいなものがあり、大体それで個性がわかってしまうということでした。そういう意味では、ネット上の関係と生身の交流を分けて考える必要はないという感覚でしょうか。

[井口さん]
私自身は特に分けて考えていません。ネットワーク上で話をしている人たちも時間をかけているので、人となりはときとして会って話をするよりわかり、ほとんど違和感がありません。そうはいいながら、オフ会もよくやります。会うことによるメリットは、また別個のところにあり、どちらがいいとは言い切れません。

長らくネットワーク上だけで交流してきて初めて会ったときのあいさつは、「初めまして。いつもお世話になっています」というものです。「初めまして」に続いて「この間の話だけど」と、横から見ていると何これ?というような世界がよく展開しますが、ネットをよく使ってる人間には普通の感覚だと思います。

[コーディネータ]
橋本さん、現実世界と仮想のネット世界という2層性について、相互に助け合って補完関係をなしていけば、別に問題なくつながっていくと考えていいのでしょうか、仮想の社会が生まれることについて注意すべき点もあるとお考えでしょうか。

[橋本さん]
基本的には同じだと思いますが、かなり感情が増幅されることがあります。あるWebデザイナーのメーリングリストで、文末に「なぞ」と書く人がいました。「これは何々だね。なぞ」などと、毎回毎回意味もなく書くのです。それがいやだという人が現れ、それがもとで何百通という議論が始まりました。普通だったらそんなことはやりません。誰かの言葉尻が多少気に入らなくても、全員がそんなことはやりません。インターネット上でディスカッションをしていると、感情生活を重要視しているようなところがあるような気がします。いやな思いをしたくないとか、あるいは議論で勝ちたいとか。これからの豊かな社会では、感情生活というのが重要になってくるように思います。だめな友人とわかっているのに金を貸してしまったり、子どもに莫大な教育費用を投資してしまう親、宗教に入って全額お布施してしまう人などが出てきて、最終的には、感情が動かすお金の方が大きくなるのではないかと思います。エモーション・エコノミーとでもいうような、共感の部分をうまく押さえるビジネス、そういう仕組みをさらっていった人が儲けるような気がします。

もう一つは、純粋にバーチャルな世界が既に出てきていると思います。ウルティマ・オンラインとか、エバー・クエストというネットワークゲームがあります。本来はモンスターと戦うゲームなのですが、皆が一緒に働くゲームになっています。1つのサーバーに10万人が一緒にログインして、自分のキャラクターが釣りをしたり、木こりになって木を切ったり、鉱山に行って石を掘るロールプレイングゲームです。毎日少しずつ金をためて、家を建てたりします。本当はモンスターを倒すはずが、なかなかそこまでいかなくて、働いて武器を買わなければならない。そこでできた家が、「eBay」というオークションサイトで、現実のお金で売られたりしています。バーチャルな世界が実体経済に対してかなり影響を及ぼし始めており、二重構造のような状況が見られます。

[コーディネータ]
ありがとうございました。最後に西垣先生から一言。

[西垣先生]
橋本さんがおっしゃる通り、人間は何か安心できる拠り所を求めているわけで、感情を支配する人がカリスマであり、そういう人がある意味で力を握る。だからこそ、それに対しての批判も必要であるわけです。石井さんと井口さんのコミュニティ(私は電縁広場と言っていますが)は、基本的に知識の交換が主ですが、それに比べて、もっと好き嫌いの意識の強い場所、そこにコメントが入り出すと、ものすごい論争が起きるわけです。そういうあたりも気になるところです。

[コーディネータ]
ありがとうございました。冒頭で西垣先生に資本の進入など、かなり影の部分を挑発的に出していただきましたが、議論がそこまで進みませんでした。今回はこのようなテーマに対する最初のアプローチであり、今後もっとじっくり時間をかけて、フロアの皆様方を含めて論議できるような、そんなチャンスを作って深めていかれたらと思います。これでシンポジウムを終わりたいと思います。どうもありがとうございました。