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世界の移動・パーソナル通信T&S

2002年10月号(通巻163号)

世界のニュース

 政策・規制

■英国オフテルが市場レビュー・ガイドラインを発表

 2002年8月、オフテルは、新欧州指令の下で実施される有効競争レビューのガイドライン(市場レビュー・ガイドライン:Oftel’s market review guidelines: criteria for the assessment of significant market power)を発表した。同月、英国政府は、市場分析とユニバーサルサービス事業者の指定に関するオフテルの権限と手続きを規定した、国内法(Statutory Instrument)の草案について意見聴取を開始している。先の2002年4月24日に公布された欧州パッケージの諸指令は、2003年7月25日に施行されることとなっている。このため各国NRAはこの期限に合わせて国内法の整備を行い、現行SMP規制の見直し、SMP指定のための市場分析など、準備を進めておかなければならない。特に市場分析は、欧州関連市場勧告の採択が秋、さらに来春には移動体網着信市場の再検討が行なわれる見通しであるなど、欧州レベルの決着を見極めてから作業に着手したのでは、スケジュール的もかなり厳しくなる。このような状況の中で、オフテルは2002年春から既に市場レビューの準備作業に入っているとされている。

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■海外の通信機器の基準認証制度:総務省、自己適合宣言制度の導入へ

 総務省は2002年8月に「端末機器及び特定無線設備の基準認証制度に関する検討の基本的方向性」を公開し、公の意見を募っている。2002年度中に、電気通信機器の基準認証制度への自己適合宣言制度の導入について結論を得ることが求められているが、導入する方針が確定したと見てよいだろう。自己適合宣言とは、「製造業者等がその製品を試験し、基準への適合性を自ら宣言する制度」(総務省資料より抜粋)のことである。

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フランス移動通話料金変遷史
 〜卸着信料金と課金単位を巡る攻防

 「もはや、固定発移動着信料金の大幅な値下げを妨げる要因は存在しません。よって今後の(固定発移動着信)料金は、欧州平均である1分あたり約1.50フランとなるようにすべきです。国民にとっては、毎年数十億フランの電話料金の節約となります。今回の料金変更は、消費者のための全般的な値下げとなることでしょう。」これは2000年9月14日に固定発移動着信料金の設定権を移動通信事業者から取り上げたことに関しての、『通信及びネットワーク週間』と題した同月19日に行われたスピーチ内における仏産業相の発言である。それからちょうど2年、フランスの移動通話料金に大変革が起きつつある。もちろん、ここまでの道程は決して平坦ではなかった。当局の介入や固定事業者そして消費者団体による訴えが、一定の実を結んだものである。その変遷と現状を、まとめてお伝えする。

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