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世界の移動・パーソナル通信T&S

2008年5月号(通巻230号)

世界のニュース

 市場・企業

■モバイル位置情報サービス:ノキアと米ヤフー!の新サービス

近年、モバイル位置情報サービス(モバイルLBS:Location Based Services)がキラー・コンテンツとして米国および欧州で大きな注目を浴びている。ABIリサーチは、2007年には5億ドルであったモバイルLBS市場が2013年までに133億ドルに達すると予測している。同市場の発展が期待されている背景として、GPS搭載の携帯電話端末の普及、そして、消費者のモバイルLBSに対する関心が高まりつつあることが挙げられる。GPS搭載の携帯電話端末は、米国のE911、欧州のE112等に代表される緊急位置情報関連法の後押しにより急速に普及した。また、消費者のモバイルLBSに対する関心は、グーグル・アース等、インターネットで無料提供されているLBSが後押ししたと言われている。モバイルLBSの発展が期待される中、携帯電話端末ベンダーのノキアが戦略の柱として積極的に同サービスに投資している。
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■モバイル音楽配信をめぐる最新動向

今、世界でのモバイル音楽配信のビジネスモデルが大きく変わろうとしている。その変化を牽引しているのが、携帯端末ベンダーをはじめとした、音楽配信市場における新たな取組みだ。従来、モバイル音楽配信のプラットフォームを提供する主体は携帯キャリアだった。大手音楽レーベルや各レコード会社と楽曲提供の契約を行い、携帯キャリアは他社とのサービス差別化のため、自社のモバイル・ミュージック・ストアを加入者に提供してきた。ユーザーに対するモバイル音楽コンテンツの提供窓口は携帯キャリアが実質、一手に握ってきた訳である。
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■UGCでもモバイルが主役に
〜モバイル関連企業が注目するビデ オ・オーサリング・プラットフォームのカイト

ユーチューブは2008年1月24日、「ユーチューブ・フォー・モバイル」の世界展開を正式発表し、携帯電話からのユーチューブ・コンテンツの閲覧、コミュニティ機能の利用、メールやMMSを介した動画のアップロード等に対応した。ユーチューブ・フォー・モバイルの対応地域は17カ国に及び、 日本国内では、ユーチューブがNTTドコモの一部の携帯電話から閲覧できるようになった。動画共有最大手がモバイル市場に本格参入したことにより、UGC(User Generated Contents)でもパソコンからモバイルへの動きが拡大しそうだ。
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■フランス・テレコム、スリー・スクリーン・サービスを導入

フランス・テレコム(FT)のLombard CEOは、4月9日にカンヌで開催されたMIPTV(国際的なオーディオ・ビジュアルの会議)で、聴衆であるテレビと映画のプロデュ−サーを前に、同社のオレンジ・ユニットの加入者は、ワーナー・ブラザーズとHBOのプレミアム映画を視聴できるようになるだけでなく、それらの映画を加入者のテレビ、パソコンおよびモバイル・フォンを含む全ての携帯端末(スリー・スクリーン)の間でスワップできるサービスを開始する予定であることを明らかにした。サービスは今年の第4四半期にフランスから開始するとしているが、料金などは公表されなかった。
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■中国3G方式TD−SCDMA商用実験が開始

これまで長らく検討されていた中国独自3G方式TD−SCDMAの商用実験が4月1日、ようやく開始された。商用実験が行われるのは中国移動(チャイナ・モバイル)が実験を担当する8都市(北京、天津、上海、広州、深_、アモイ、瀋陽、秦皇島)である。「実験」という名称ではあるが、技術検証のみを目的に行う「実証実験」より一歩進んだ、顧客から料金を徴収する形態であり、いわゆる「社会実験」であるといえる。
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