■iMessageが通信事業者に及ぼすインパクト
AppleのiOS5の発表以降、通信事業者の間ではその主要機能であるiMessageに対する警戒感が高まっている。Appleのこの新機能によって、通信事業者のSMS(Short Messaging Service)収入はある程度奪われると予想される。しかし、報道ではやや先鋭的な見方が目立っている。本稿ではそれらの動きを踏まえ、iMessageを始めとしたIPメッセージング・サービスがSMSに及ぼす影響について改めて考察する。
■Facebook端末「Vodafone 555 Blue」
〜今後の通信事業者の戦略に与える影響を考える
2011年7月27日、英国Vodafoneは、Facebookにすぐにアクセスできる2G携帯電話端末「Vodafone 555 Blue」を発表した。Facebookを顧客の囲い込みのツールとして活用していく通信事業者の戦略について考察していきたい。
■インド「Micromax」の女性向けアンドロイド端末「bling2」
2011年5月、インドのローカル携帯電話ベンダー「Micromax」が女性をターゲットにしたAndroid OS端末「bling2」を発売した。インドでは、かつてNokiaやサムスンといったグローバルベンダーの端末が売上やシェアでも主流であった。そのインドでもローカルベンダーから、ついにAndroid端末が販売された。そしてターゲットを女性としたキュートな端末を市場に投入してきた。
■クラウド音楽サービスが続々登場
〜クラウド音楽やビデオ・サービスで激増するモバイル・トラフィック
先月号のモバイル・クラウド・サービスの紹介に続いて、本稿では欧米におけるクラウド音楽サービスの現状、ならびに「アプ・エコノミー」の進展やモバイル・クラウドの普及に伴い激増するモバイル・データ・トラフィックについて概説する。
■アプリ内課金をめぐる攻防と今後の展開
アプリ内課金に関わるビジネスモデルはモバイル・アプリケーション開発者自身の手によって変わり目に来ている。アップストアが提供していたアプリを購入するというビジネスモデルからの脱却がはじまりつつある。モバイル・アプリケーション・マーケットは既に飽和状態である。アプリは無料で利用者に提供して、アプリを利用する中で課金化するといった方法が主流となりつつある。
■中東・アフリカで市場開拓を始めたZynga
2011年7月1日、米ソーシャルゲーム大手のZyngaは米証券取引委員会(SEC)に株式上場の申請文書を提出し、最大で10億ドルを調達する計画にあるという。Facebookのオープンプラットフォーム戦略と連携し、オンラインでゲームを提供することで成長を続けている。最近では、ソーシャルゲーム各社は生き残りをかけ、M&Aに積極的になっている。しかしながら、Zyngaの最近の事業戦略を見る限り、新興国市場開拓を本格化させている。本稿ではZyngaの最近の中東・アフリカ地域での取り組みからその狙いを考える。
■CommunicAsia2011展示会レポート〜
アジアのICT市場における新たなトレンド
2011年6月21〜24日の間、シンガポールでアジア最大の通信関連イベントであるCommunicAsia2011が開催された。今年で32回目を迎えるこのイベントには、出展者を含め約56,000の人が参加した。来場者数は27,682人でそのうちの約半数がシンガポール国外からの参加者であった。また、51カ国から1,312社がブースを構えたほか、バングラデシュやブルネイ等、23の国がそれぞれの国の企業専用ブースを用意しているなど、国際色豊かな一面がうかがえる。
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