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InfoComモバイル通信T&S

2012年6月号(通巻279号)

政策関連(政府・団体・事業者・メーカー)

  • 3G免許付与で大きく出遅れたタイ〜ついに2012年中にオークション実施か
  • ICT経済、5四半期連続マイナス成長に

■3G免許付与で大きく出遅れたタイ〜ついに2012年中にオークション実施か

タイの携帯電話加入数は近年急増しており、普及率は2010年末に100%を突破し2011年末には約120%に達した。同国の携帯電話事業は、一見すると順風満帆に推移しているように見える。しかし、規制機関設置を巡る問題が長引き未だ3G免許が付与されておらず、普及が飽和する中で新たな成長ドライバーとして期待される3Gサービスの導入が大きく遅れており、今後の発展が懸念される。こうした中、2011年10月、ついに規制機関が発足し、その後2012年5月には3G周波数オークションの枠組み草案が当局の小委員会で承認されるなど、免許付与に向けた動きが一気に加速した。2012年中にも長らく待たれていた3G免許付与がいよいよ行われる見通しが高まった(注1)。
(注1)これまでのタイの3G動向に関しては、本誌(1)2009年3月号「タイで3G免許付与に向けた動きが活発化」、(2)2010年 1月号「世界の論調:タイで3G免許オークション実施に先立ち、政府系事業者TOTが3Gサービスを開始」、(3) 2010年11月号「迷走が続くタイの3G周波数オークション〜2010年9月の実施も土壇場で中止へ」を参照。

■ICT経済、5四半期連続マイナス成長に

今期、ICT経済は、サービス部門が前年同期比プラス2.7%と増加を維持したものの、財部門が同マイナス7.9%と減少が継続したため5期連続のマイナスとなった。ただし、月次ベースでは3月単体でプラスに転じており(表2)、4〜6月期はプラス成長となる見通しである。先行きを見る上で鍵となる設備投資は、通信機をけん引役とし増加を維持し(図4)、消費についても液晶テレビ関連の反動減の長期化を除けばモバイル関連を中心に底堅く推移している(図5)。
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