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Global Perspective 2010
2010年12月21日掲載

ベルギー・ルクセンブルグでコカコーラ自動販売機がNFC対応

グローバル研究グループ 佐藤 仁
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2010年11月24日、ベルギーPingPingは、ベルギー・ルクセンブルグでのコカコーラ自動販売機での同社NFCタグ(スティッカー)での購入が2010年末から可能になることを発表した。両社は2009年4月からトライアルを実施してきた。

PingPingのNFCタグ(スティッカー)は利用方法も非常にシンプルだ。
ユーザはWeb上で申し込みを行い、携帯電話上で簡単にアクティベートできる。またタグ(スティッカー)を携帯に貼るだけなので、携帯の機種に依存しない(NFCチップ非搭載端末での利用も可能)。またSMS送信での利用も可能。ユーザのチャージ方法も銀行やクレジットカード等で可能である。ユーザは1回につき最大25ユーロまでの買い物が可能である。

今回のポイントとしては、以下の点が興味深い。

1.キャリアフリー
PingPing社は、ベルギーのキャリア ベルガコムの関連会社だが、どこのキャリアのユーザでも申し込み、利用が可能なこと。

2.デバイスフリー
タグ(スティッカー)を貼りつけての利用、またはSMS送信での利用なので、ユーザはNFCチップ搭載のハイエンド端末を保有していなくても利用が可能。またPingPing ではAndroid 向けのアプリケーションも開発している。

3.リアルとの連携
コカコーラの自動販売機が対応したことによる利用範囲の広がりを見せた。日本ではNTTドコモとコカコーラ社で2006年からiD 対応自動販売機を全国で約20万台設置している。また昨今ではiD 以外の電子マネー(Edy、Suica等)対応の自動販売機を彼方此方で見かける。このようにリアルの店舗、自動販売機での対応が可能になることよって、消費者は初めてその恩恵を受けることとなる。NFCというとトライアルだけに終わってしまうことが多いが、また同社では、Webショッピングや駐車場、一般店舗での支払いにも対応している。同社ではコカコーラを始めベルギー、ルクセンブルグで三十数社とパートナーを組んでいる。しかしベルギー・ルクセンブルグ両国での人口は1,000万人強で東京都よりも少ない。今後ユーザ母数拡大を狙った国外への展開にも注目していきたい。

【PingPing タグのアクティベート方法】
【自動販売機での購入利用イメージ】
【Webショッピングでの利用イメージ】
【駐車場での利用イメージ】
【一般店舗での購入利用イメージ】
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