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2011年3月18日掲載

携帯電話SMSを活用した世界からの募金:Pray for Japan

グローバル研究グループ 佐藤 仁
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 2011年3月11日、日本を大震災が襲ったことは周知の事実である。
日本国内だけでなく世界の多くの企業や団体が募金を実施したり、義援金を提供してくれている。
今回は、以前にハイチ大震災一年後に執筆したレポートに基づいて、海外での携帯電話のSMSによる募金に改めて着目してみたい。

 アメリカmGiveは、地震発生直後の3月11日に携帯電話のSMS(ショートメッセージサービス)を用いた募金の開始を発表した。
ユーザは携帯電話のSMSで以下のテキストを打ち込むだけでmGive経由にて以下の団体に10ドルの募金ができる。

 他にも各国で以下の企業や団体が携帯電話のSMSを活用した日本の大震災への募金を発表した。またアメリカの通信事業者の多くは募金以外にも日本とのSMS送受信を無料にしているところも多い。

 まだまだ世界中の多くの国の企業や団体が日本のために携帯電話のSMSを活用した募金に協力してくれている。携帯電話のSMS募金のため、上記のようにウェブで公開されているものは一部である。タイでは各通信事業者を通じてSMSでの募金が行われているとの報道がある。またトルコの小学校でも携帯電話のSMSで募金をしているとの報道もある。全ての紹介は残念ながらできないので代表的なものを上記に掲載した。

 以前のレポートでも書いたが、携帯電話のSMSを活用するなら小額でも簡単に募金ができて、多くの人が集まりやすい。またSMSは世界のほぼ全ての端末でも利用できるし、携帯電話料金と一緒の支払いだから利便性も高い。クレジットカードや銀行口座を持っていない人でも募金ができる。日本人にはあまり馴染みのないSMSだが海外では一般的に利用されている。今回、ここで紹介したのは日本人を対象としたものでなく、海外に在住している方々である。募金に方法に関しては各サイトにて確認して頂きたい。

日本の通信事業者も、以下の通り募金活動を行っている。

 日本の通信事業者が実施しているデジタルコンテンツ販売による募金という手段も今後は海外の通信事業者は検討しても良いのではないだろうか。また日本の通信事業者が実施している「災害伝言版サービス」や「緊急速報エリアメール」など世界に先駆けた震災時のサービスが日本にはある。ここでは本題から逸れるので割愛する。
 日本は今まで援助することは多かったが、今回は世界から援助を受ける立場になった。携帯電話は世界で今後も益々増加していくだろう。身近にある携帯電話、SMSという手段を用いることによって小額でも募金できるし利便性も高い。今後も世界での携帯電話のSMSを活用した募金には注目をしていきたい。

 募金だけでなく、今回の日本の大震災を、ツイッター上で「#prayforJapan」のハッシュタグをつけて、世界の多くの人が日本の被災者や日本にメッセージを寄せてくれている。

 今回の被災に遭われた方々のご冥福をお祈りするとともに、被災地の早急な復興を祈願する。あらゆる手段で日本の為に募金をしてくれる世界の方々に感謝の意を表したい。

【参考動画:赤十字社のSMSでの募金を呼びかける広告(2011年アメリカ)】

【参考動画:「#prayforJapan」のハッシュタグでツイートされたメッセージの日本語訳の一部をボランティアが翻訳したもの】

 携帯電話SMSでの募金以外にも世界各国の赤十字社が今回の日本の大震災に向けて各国で募金や協力支援の取組を行っているので参考に掲載する。他にもまだあるだろうが2011年3月15日時点で把握しているのは下記の通り(順不同)。内容については各サイトについて確認頂きたい。

※本レポートは携帯電話を用いた募金の現状を伝えるものであり、寄付を強要するものではありません。

※本情報は2011年3月15日現在のものです。

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