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2011年5月9日掲載 |
2011年1月25日、スペインTelefonicaは、Mastercardと提携して中南米でモバイルペインメントのためのジョイントベンチャーを設立することを発表した。ジョイントベンチャーはTelefnica、Mastercardそれぞれ50:50の出資による設立である。 中南米において以下の12カ国でTelefonicaはMovistarブランドで事業を展開しており、加入者はトータルで約8,700万人になる。今回はVivoのブランドで提供しているブラジルは対象外のようだ。同社は携帯電話を活用したモバイル送金、プリペイドのチャージ、モバイルペイメントの提供を検討している。2014年までに約630億ドルのモバイル決済があるだろうと想定している。 下記にTelefonicaの中南米の事業展開国について明記する。括弧内は同国での加入者シェア順位。チリとペルーではシェア1位だが他国ではそれ程大きなシェアを各国で持っている訳ではない。(2010年12月現在※) ※Telegeography データ資料より 【今回提供予定されている12カ国とTelefonicaグループおよび各国通貨単位】 1.アルゼンチン:Telefonica Comunicaciones Personales Argentina
3.コロンビア:Telefonica Moviles Colombia
4.エクアドル:Movistar Ecuador
5.エルサルバドル:Telefonica Moviles El Salvador
6.グアテマラ:Movistar Guatemala
7.メキシコ:Telefonica Moviles Mexico
8.ニカラグア:Telefonia Celular Nicaragua
9.パナマ:Movistar Panama
10.ペルー:TEM Peru
11.ウルグアイ:Movistar Uruguay
12.ベネズエラ:Movistar Venezuela
新興国ではモバイル送金・ペイメントサービスは新興国では非常に一般的なサービスであり、ケニアのM-PESA、フィリピンのSmart Moneyなどが有名で生活のインフラになりつつある。今後中南米も携帯電話を活用した決済、送金、金融サービスは有望かつ大きな市場になるだろう。またTelefonicaにとってはユーザへの差別化、囲い込みに繋がり、中南米でのシェア増加も期待できるのではないだろう。 具体的な商用開始時期については現時点では明確にしていないが、今後TelefonicaとMastercardで中南米でのモバイルペイメントのイニシアティブを取って推進してもらいたい。Mastercardは全世界で事業を展開しているクレジットブランドである。中南米各国を跨いでの事業展開をするには非常に良いパートナーではないだろうか。他通信事業者や他銀行等とも協調しつつ店舗開拓、消費者への浸透を進めていくことにより、モバイル送金が中南米で生活インフラの一部となり各国の経済発展貢献の一助になることを期待したい。 【参考動画:中南米でのMovistarテレビ広告(2010年)】 本情報は2011年4月27日時点での情報である。 |
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