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2013年10月7日掲載 |
2013年10月、ナイジェリアの携帯電話やその周辺部品を扱うディラーの団体である「The Phone and Allied Products Dealers Association of Nigeria (PAPDAN)」が「iQ」と「MaxTel」という2つの端末をナイジェリア市場に投入することを明らかにした。 ナイジェリアブランドを目指す「iQ」と「MaxTel」PAPDANは「iQ」と「MaxTel」の2種類の端末開発に向けて20人の投資家から資金を集めた。具体的な金額は明らかにされていないが2013年11月には新機種を出す予定である。PAPDANとしてはこの2つのブランドでナイジェリア市場においてフィーチャーフォン(ローエンド)、ミドルエンドの端末、スマートフォンの3つのセグメントに端末を投入していく予定である(※1)。PAPDANにはナイジェリアの約3,000社の会員から構成されている。PAPDANは今回の2機種を「Made in Nigeria」の端末としてアピールしている。 ナイジェリアの端末メーカー「Pliris Mobile」ナイジェリアにはすでに2011年12月に設立された「Pliris Mobile」という地元のメーカーがあり、Android OSを搭載したスマートフォン「Pliris BlazeX」を販売している。これはナイジェリア初の「デュアルSIM対応」(1つの端末に2枚のSIMカードを挿入して利用できる)の端末である。他にも「Pliris Blaze+」といったスマートフォンも45,000NGN(約27,000円)で販売している。ナイジェリアではかなりのハイエンド端末である。 ナイジェリアの携帯電話事情ナイジェリアの当局NCCによると、ナイジェリアの携帯電話加入者数は1億2,000万を突破したが、人口普及率は70%程度である。この数字は1人で複数枚のプリペイドのSIMカードを保有していることから、実際に携帯電話を利用している人は少ない。つまりまだこれからも成長の余地がある。そしてナイジェリアでは1カ月に200万台の携帯電話(新品)が販売されている。中古品は含まれていないので、中古品の販売を含めるともっと多い。中国からの端末も非常に多い。アフリカの携帯電話も、実際にはデザインや最終的な組み立てを現地で実施することが多いが、製造は中国で実施していることが多い。今後はアフリカで製造するメーカーも増加してくるだろう。 アフリカ地場メーカーのライバル「中古端末市場」そしてアフリカの端末メーカーにおける最大のライバルはアフリカ市場で大量に流通している中古端末である。まだ新品の端末を購入することはハードルが高いが中古端末なら購入できるという若者や学生が非常に多い。そして欧州や中東から流入してくる中古端末は、中古とはいえスペックが高い端末が多い。またサムスンやノキア、アップルといったグローバルメーカーのブランド力のある端末が中古として流通している。それらグローバルメーカーの端末は中古品でも非常に人気が高い。アフリカの地場メーカーはそれらと品質、価格、ブランドで競争をしなくてはならない。 【参考動画】Pliris Mobileの紹介動画 *本情報は2013年10月3日時点のものである。 ※1 (原文)“PAPDAN has identified a growing appetite for cutting-edge technologies among Nigerian telecoms consumers and the two Nigerian brands will cater to three market segments in the feature, medium and smart phone segments to offer choice to consumers,” ※2 Jun 1,2013, “A made-in-Nigeria PlirisMobile handset for the global market” http://www.itedgenews.com/piliris.html |
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