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2013年10月25日掲載 |
民主化が進むミャンマーでの携帯電話事業参入に、世界の通信事業者が名乗りを挙げた。国営企業の独占事業を外資に開放するために、KDDIや英ボーダフォンなど12の国際企業連合が免許入札に参画した。そして2013年7月、ノルウェーに本拠をおくTelenorとカタールOoredooの2社が選ばれた。現在商用化に向けての準備を進めている。 Ooredoo「2Gをスキップして3Gを狙いたい」ミャンマーへの新規参入が決まったカタールOoredooのCEOであるNasser Marafih氏は2013年10月にGSMA MOBILE 360-MIDDLE EASTの講演において「ミャンマーでは2Gを飛ばして、3Gからいきなり導入することも検討している」と述べた(※1)。3Gに対応している端末さえあれば、2Gを飛ばして、いきなり3Gを導入することも難しいことではないとコメントした。3G対応端末は新興国では高価なハイエンドであることから、端末が一番のハードルになることを示唆した。またもう1つ懸念しているのがミャンマーにおける電力不足であることも指摘した。 たしかに多くの新興国では固定電話を導入しない(飛ばして)、2000年代後半から携帯電話を導入している国が多い。アフリカのように携帯電話で2Gが主流の国では3Gを飛ばして、LTE(4G)導入を検討している事業者もある。 ミャンマーの女性を積極的に販売員として活用したいOoredooOoredooは2013年9月にCherie Blair Foundation for Womenと提携した(※2)。2016年までに30,000人の女性を雇用し、フランチャイズ化してミャンマーでSIMカード販売やプリペイドのチャージを実施していくことを計画している。今後Ooredooでは携帯電話や販売マニュアルなどビジネスキットを配布して女性を地域の販売員として教育していく予定である。新たな通信事業者の進出はミャンマーにおいて新たな雇用とビジネスも創出しようとしている。 現在ミャンマーは国営MPT1社のみ(独占)で携帯電話加入者数は約500万(普及率約8%)である。同社は1884年から120年以上ミャンマーの電話事業を独占してきた。新たな2事業者が進出してくることによって、ミャンマーの通信市場が活性化されていくことが期待されている。 【参考動画】 *本情報は2013年10月24日時点のものである。 ※1 Mobile World Live(2013), Oct 21, 2013 “Ooredoo will jump straight to 3G in Myanmar” http://www.mobileworldlive.com/ooredoo-will-jump-straight-3g-myanmar ※2 Cellular News(2013) Sep 26, 2013 “Ooredoo to Promote Female Businesses Selling Mobile Airtime in Myanmar” |
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