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2013年11月26日掲載 |
LINEは2013年11月15日、台風30号で被害を受けたフィリピンの被災者を支援するための有料スタンプ「Pray for the Philippines」を全世界向けで公開した事を発表した(※1)。価格は0.99ドル(日本円100円)。売り上げから決済手数料を引いた全額をフィリピン赤十字社に寄付する。2013年12月31日まで実施する。 ![]() (出典:LINE) フィリピンでも人気あるLINELINEは日本でもお馴染みのメッセンジャーアプリであるが、2013年11月25日には全世界で3億人のユーザー数を突破した。そのLINEはフィリピンでも大人気である。「WhatsApp」や「WeChat」といったメッセンジャーアプリも大人気である。多くの人が複数のアプリをダウンロードしてWi-Fiが接続できるエリアやショップなどでメッセージやゲームを楽しんでいる。フィリピンでは海外への出稼ぎ労働者や移民が多いから、このようなコミュニケーションツールとしてのメッセンジャーアプリは大人気である。かつてはSMS(ショートメッセージ)や電話(通話)を行っていたものが、無料や安価な価格で提供しているWi-Fiスポットに行き、長時間に渡ってコミュニケーションを楽しんでいる。 また、フィリピンで大人気のファーストフードチェーン「Jollibee」もLINEでの情報発信を開始した。「Jollibee」はかつてからソーシャルメディアを活用した情報発信を行っており、同社のFacebookページでは約80万人が登録して情報を受信している。 ![]() (出典:Jollibee) グローバルなプラットフォームとしてのLINE日本でも多くの企業がフィリピンでの台風被害について募金を行っている。東日本大震災の時にも行っていた。それでも義損金を募るのにも限界があるだろうし、募金する側からしてもたとえ小さな額でも気軽に募金できる方が良いだろう。日本の通信事業者も募金を行う際に壁紙などのダウンロードで100円程度の募金を行うことができる。しかし対象者はその通信事業者の顧客に限られてしまう。 一方でLINEは通信事業者という縛りもないし、全世界で2億を超えるユーザーに対して募金の呼びかけができる。またスタンプの購入で0.99ドル(100円)はユーザーにとっても決してハードルが高い額ではない。普段LINEを利用しているけど、スタンプを購入したことはないという人でも、フィリピンへの支援ということであれば購入(募金)しようと思うだろう。さらに、そのスタンプを友人にLINEで送れば、友人の方もそのスタンプを購入(募金)する可能性も高いのではないか。 LINEはメッセンジャーアプリというコミュニケーションのツールとして世界規模でのプラットフォームになった。このようなグローバルなプラットフォームを活用した今後の取組みに引き続き注目していきたい。 【参考動画】 *本情報は2013年11月25日時点のものである。 ※1 LINE(2013年11月15日)「LINE、台風30号によるフィリピン被災者支援として、 ドネーションスタンプ「Pray for the Philippines」を全世界で実施」 |
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