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Global Perspective 2013
2013年4月16日掲載

発展が期待されるアフリカのeコマース

(株)情報通信総合研究所
グローバル研究グループ
佐藤 仁
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日本や欧米ではインターネットでショッピングを行う電子商取引、eコマースは日常茶飯事になった。また中国、インド、インドネシアといった新興国でもeコマースは浸透してきている。経済発展に伴う収入増加、スマートフォンの普及、輸送(ロジスティック)の発展、支払方法の多様化など様々な背景と要因がある。日本ではあまり着目されていないが、アフリカ諸国においてもeコマースは浸透してきている。

ここではアフリカでの代表的なeコマースサイトを記載する。

(表1)代表的なアフリカのeコマースサイト

ジャンル サイト 概略
工芸品 eShopAfrica.com 2001年にガーナで設立されたeコマースサイト。
ガーナ、マリ、ジンバブエ、エチオピアの工芸品などを販売。
工芸品 Skinny laMinx 南アフリカのeコマースサイト。雑貨、工芸品などを販売しており、売上の80%以上がアメリカ、オーストラリア。 ケープタウンにブティックショップを運営し現在は「etsy.com」になった。
工芸品 Rwanda Partners ルワンダのeコマースサイト。
宝石、民芸品などを販売している。品質が高くアメリカ市場で人気がある。
工芸品 Paper Craft Africa ウガンダのeコマースサイト。
ペーパークラフトや工芸品などを販売。
工芸品 Banana Boat ウガンダのeコマースサイト。
民芸品、工芸品を販売。
工芸品 African Craft Market 南アフリカのeコマースサイト。
民芸品、洋服など商品が豊富に取り揃えている。
工芸品 Zawadi 南アフリカのeコマースサイト。
民芸品、工芸品を販売。
工芸品 Africa Creative 南アフリカのeコマースサイト。
民芸品などを販売。バッグ、宝石、洋服などが人気ある。
工芸品 Botswana Craft ボツワナのeコマースサイト。
民芸品、工芸品を販売。
エンタメ IrokoTV ナイジェリア版ハリウッド「Nollywood」関連の商品を販売。
エンタメ TruSpot アフリカの音楽、ビデオを配信。
商品購入 DealDey ナイジェリアの共同購入サイト。
(グルーポンのようなもの)
商品購入 Rupu ケニアの共同購入サイト。
(グルーポンのようなもの)
商品購入 Kalahari ケニアの総合eコマースサイト。
(アマゾンのようなもの)
商品購入 JUMIA ナイジェリアの総合eコマースサイト。
日用品からファッション、電化製品まで幅広い商品が揃っている。 (アマゾンのようなもの)
商品購入 Ushop ウガンダのeコマースサイト。
(オンラインスーパー)
商品購入 Atsoko タンザニアのeコマースサイト。
(化粧品、美容品を販売)
商品購入 YuppieChef 南アフリカのeコマースサイト。
(キッチン用品を販売)
商品購入 Buy Correct ナイジェリアのeコマースサイト。
日用品からファッション、電化製品まで幅広い商品が揃っている。アメリカやイギリスの商品も多数扱っている。
商品購入 Kiosk ケニアで2005年に設立されたeコマースサイト。
日用品から家電まで幅広く扱っており、24時間配送を売りにしている。
マーケットプレイス Bidorbuy 南アフリカで1999年に設立されたマーケットプレイス。 日用品からゲーム、本、車など多数の商品を消費者向け、ビジネス向けなど豊富に揃えている。

(公開情報より筆者作成)

(図1)ナイジェリアの「JUMIA」
欧米や日本のeコマースサイトとなんら変わらない品揃えである。

ナイジェリアの「JUMIA」

(出展:JUMIA)

これからもますます期待されるアフリカのeコマース市場

アフリカにおいてもeコマースは着実に浸透し、人々の生活の一部になってきている。さらに、アフリカの民芸品やファッションなどを欧米各国にインターネット上で販売しているサイトも多い。
 しかし、これらeコマースを利用できるのは、インターネット(PC、スマートフォン)を利用できる都市に住む裕福な人々だけである。彼らはインターネットにアクセスして、クレジットカードを保有してオンラインショッピングで様々なものを購入している。南アフリカのオンライン・ペイメント・サービスプロバイダー「Pay U」のCEO、Mark Chirnside氏によると、アフリカではeコマースが1年で30%成長しているとのこと。
 現在のアフリカのインターネットの普及率は15.6%であり(※1)、それらは各国の大都市にほぼ限定されている。都市と地方の格差は大きく広がってきている。
 まだeコマースで商品を購入しても届かない、商品が壊れているなどといった問題も残存している。しかしこれらロジスティック(配送)や支払いの問題は時間とともに解決されてくることだろう。
アフリカには10億人の人々が暮うらしている。アフリカ開発銀行によると、アフリカに住む3人に1人にあたる約3億1,300万人がミドルクラスである(※2)。
 これからも経済が発展するとともに人々の生活スタイルも変化し、購買力はさらに強まり、アフリカでのeコマースの需要は増加するだろう。一方でアフリカ諸国における都市と地方の格差拡大も忘れてはならない。

【参考動画】ナイジェリアでのオンラインショッピングに関する報道(2013年)

*本情報は2013年4月15日時点のものである。

※1 internetworldstats.com, by Quarter 2, 2012

※2 Afirican Development Bank(2011), Apr 20, 2011
AFDBでは、ミドルクラスを1日2〜20ドルで生活する人と定義している。
http://www.afdb.org/fileadmin/uploads/afdb/Documents/Publications
/The%20Middle%20of%20the%20Pyramid_The%20Middle%20of%20the%20Pyramid.pdf

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