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<世界のニュース:移動通信サービス>
中国語圏でのSMSの普及、入力方法が鍵SMSの市場は世界中で急成長している。しかし携帯電話の小さなキーを使って文章を作成することは依然として煩雑で、そのことが多くのユーザーを遠ざけている。特に中国語圏においては、漢字を入力することはアルファベットに比べてプロセスが複雑であるため、いかに簡単な入力方法を提供できるがSMS普及の大きな鍵を握っている。本稿では、中国語圏における携帯電話での入力方法を紹介する。 中国語の主な入力方法は「ピンイン(PinYin)」、「ピーホァ(BiHua)」、「ズウイン(ZhuYin)」の3種類があり、それらの補助機能としてT9テキスト・インプットが香港を中心に普及している。各方法の詳細は以下のとおり PinYin
BiHua
ZhuYin
T9テキスト・インプットT9とは「text on 9 keys」という意味で、携帯電話の9桁のキーだけでユーザーが素早く容易にメッセージを入力することができるソフトウエアを利用した方法であり、世界の180種を超える携帯電話に搭載されている。T9に対応した携帯電話のユーザーは、1文字につき1回キーを押せばソフトウェアがボタンの組み合わせで考えられる文字列候補を類推するため、何度も何度もキーを押す必要がない。中国語においても、T9は既出の3つの方法(PinYin、BiHua、ZhuYin)全てに対応している。中国語圏でも新しい端末の多くがT9を搭載し、香港を中心に一般的になりつつある。また、T9にはレギュラーとアドバンスの2つのバージョンがあり、ノキア8310などの最新機種ではアドバンスを搭載している。レギュラーとアドバンスの最も大きな違いは、レギュラーでは次の文字の最初の記号(PinYinでは最初の音、ZhuYinでは音節)を入力するまで候補が表示されないところである。BiHuaで「手提電話」と入力した場合のキー操作は表6のとおり。 なお、入力方法は端末に依存しており、例えば香港でT9が普及している背景として、モトローラを除くほとんどの人気端末が同技術を搭載していることが上げられる。また、各国の市場で絶大な人気とシェアを持つノキアの動向が、入力方法の浸透に大きな影響を及ぼしている。 |
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移動パーソナル通信研究グループ リサーチャー 吉川 誠 |
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