■スマートフォンをめぐり過熱する特許紛争〜スマートフォン市場の主導権をかけた争い(その1)
○スマートフォン特許訴訟の概観 スマートフォンの急速な普及に伴い、スマートフォンに関する特許紛争が米国市場を中心に最近、頻発している。スマートフォンには、リムーバブル・ストレージ、インターネット接続、カメラ、オーディオ/ビデオ・ファイルのダウンロードなど、様々な機能が包含されおり、関連する特許は多岐にわたる。また、スマートフォンの市場シェアを急速に伸ばしているメーカーが、特許侵害訴訟の対象になっているケースが圧倒的に多い。iPhoneを擁するアップルのほか、人気の高いAndroid搭載Droidを製造しているモトローラ、台湾HTC、韓国のサムスンとLGなど、Android OS搭載のスマートフォンを製造しているほぼすべての大手携帯電話メーカーが特許訴訟の原告または被告になっている。また、これらのメーカー以外に、オラクルやイーストマンコダック、さらに知的財産管理会社や技術研究機関も特許訴訟に参加している。
■モバイル・デバイド対策に乗り出した韓国
iPhoneの登場から1年経過した2010年11月、韓国政府はスマートフォンになじみの薄い低所得者や高齢者などを対象に、スマートフォン教育を含む情報格差解消施策を発表した。今後スマートフォンを介した情報の取得サービスの利用がさらに進むことが予想されることから、国民全般のモバイル・リテラシーを向上させようとしている。
■世界の論調:2011年に世界のモバイル業界で起こること〜海外メディア予測
2011年の世界のモバイル業界を見通すという趣旨で、いくつかの海外メディアが予測記事を発表している。今後の世界の動向を見ていくヒントになるという観点から、通信業界向けメディアの予測を3つ紹介したい。
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