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InfoComモバイル通信T&S

2011年2月号(通巻263号)

政策関連(政府・団体・事業者・メーカー)

  • FCCがネット中立性規則を採択〜モバイル・ブロードバンドに軽微な規則を適用するも、法廷闘争に発展

■FCCがネット中立性規則を採択〜モバイル・ブロードバンドに軽微な規則を適用するも、法廷闘争に発展

米連邦通信委員会(FCC)は論議を呼んでいた「ネット中立性規則(Net Neutrality Rules)」(「オープン・インターネット規則<Open Internet Rules>」とも呼ぶ)を2010年12月21日に採択し、194ページに及ぶ「オープン・インターネット・ブロードバンド業界慣行の維持(Preserving the Open Internet Broadband Industry Practices)」に関する「報告および命令10−201(Report and Order 10−201)」(以下、「報告・命令」と略称)を同月23日に発表した。しかし、ネット中立性規則(命令)を制定し、施行する法的権限がFCCにあるか否という、基本的な問題がまだ決着していない。このため、ネット中立性規則が連邦官報(Federal Register)に掲載される前に、ベライゾン・コミュニケーションズ(以下、ベライゾン)とメトロPCSがこの規則の無効をコロンビア特別区連邦巡回控訴裁判所(以下、D.C.控訴裁)へ提訴した。また、米連邦議会ではこの規則の施行を阻止しようとする法案と、この規則を強化しようとする法案が提出されており、ネット中立性規則はたやすく施行されそうにない。本稿では、FCCが採択した「ネット中立性規則」の概要、産業界や連邦議会の動きについて報告する。
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