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2011年3月29日掲載 |
2011年3月11日の大震災以降、東日本では計画停電の実施やそれに伴い多くの企業や家庭で節電対策をしていることは周知の事実である。 ところで、一般の方にはあまり馴染みはないかもしれないが、3月25日は「電気記念日」である。1878年(明治11年)3月25日に、東京の銀座木挽町に開設された中央電信局の開局祝賀会が虎ノ門の工部大学校(現在の東京大学工学部)で開かれ、式場に日本初の電灯として50個のアーク灯が点灯されたことに由来して、1927年(昭和2年)に日本電気協会が制定した。 今年(2011年)の3月25日で、133年目にあたる。初めてアーク灯が点灯された時、その明るさに多くの人が驚いたことだろう。その後、電気の発展は言うまでもなく21世紀の現在では電気のない生活は考えられなくなってしまった。あらゆるものの生活インフラとして電気が必要不可欠となっている。 電気事業連合会の資料によると、2008年の主要国の一人当たりの電気消費量は、日本はカナダ、アメリカ、韓国についで4位で8,072kWhである。(世界平均は2,782kWh) 世界的にみても電力消費の増加と経済発展に伴う電力不足は今後も大きな課題となることだろう。2007年の世界銀行の発表した資料からも、世界での電力需要と供給のバランスにギャップがあるのは明らかである。 世界にはまだ電気が十分に供給されていない地域もたくさんあるし、電力不足で停電が暫し発生する地域も多数ある。今回の計画停電、節電対策で今まで当たり前のように使っていた電気の有難味を痛感した人も多いのではないか。今回の日本の電力供給不足に伴う世界経済や各産業への与える影響も大きいとの報道も多数見受けるし事実だろう。しかし現在の日本の節電経験が、今後、世界各国での電力消費や電気の使い方、さらには新たな省エネビジネスや少ない電気使用でのビジネスや生産の在り方等の検討について考える試金石となることを期待したい。 最後になったが、今回の大震災の早期復興を祈願するとともに、被害に遭われた方々へ心よりお見舞い申し上げます。 (参考サイト) *本情報は2011年3月25日現在のものである。 |
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