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2011年4月27日掲載 |
調査会社IDCによると、中国(香港)の端末ベンダー「G'FIVE」が、2010年第3四半期の販売台数が、Nokiaに次いで2位になったと発表した。インドでは新興携帯電話端末ベンダーが続々と登場し、インド市場で約70社、2010年第3四半期出荷のうち約41.2%がそれらの新興ベンダーからの出荷である。 Nokiaは相変わらず不動の1位(2010年第3四半期のインドでの販売シェア31.6%)にあるが、今回インド市場の販売台数でSamsungを抜いて、インドでの2010年第3四半期で10.6%と2位になった中国の新興携帯電話ベンダー「G'FIVE」のインドで成長とブランド浸透に注目してみたい。 G'FIVE社については同社のサイトで見ていただきたい。インド、アフリカ・中近東、東南アジア、中南米など新興国で販売しており、ガートナーの調査によると、2010年第2四半期の全世界での出荷台数は、約520万台。シェアでこそ1.6%だが、世界ベスト10入りを果たした。 実際にインドではG'FIVEの端末はよく見かけるし、テレビ広告もやってブランドも浸透しつつある。また2010年末からインドでは各通信事業者によって3Gが開始された。それに合わせるように2011年1月5日には21機種の3G対応端末をインドでリリースすると発表した。さらに今後インドで新たに500店舗開設する予定であるとコメントしている。端末の価格は1,400ルピー(約2,800円)〜7,000ルピー(約14,000円)まで幅広いレンジを揃えている。 【G'FIVEのインドでのテレビ広告(1)】 【G'FIVEのインドでのテレビ広告(2)】 【G'FIVEのインドでのテレビ広告(3)】 【G'FIVEのインドでのテレビ広告(4)】 【G'FIVEのインドでのテレビ広告(5)】 またG'FIVEは、2011年2月16から18日に実施された、インドのAmity大学での「Annual Youth Festival 」のスポンサーになり、学生(若者)への宣伝、ブランドの浸透も図っている。 【Amity大学でのフェスティバルでG'FIVE】 インドでは中流階級が爆発的に増加し、それに伴い携帯電話端末の売上も伸びている。NokiaやSamsung、ブラックベリー のようなブランド品やハイエンド端末を購入できない若者や中流階級に人気があるのだろう。 インドの消費者としても安くて良いものならウェルカムなのだろう。しかもG'FIVEは新聞広告やビルボードで宣伝をしているからブランドとしても浸透しつつある。テレビ広告もインドに溶け込んでいる。そこには中国のベンダーであることを全く感じさせない。さらに、2011年4月時点でインドにはFacebook利用者が約2,380万人(世界5位)いる。同社ではFacebookページも開設しており、宣伝活動の一助にしている。 G'FIVEもインドでそれなりのポジションを築いてきたと言えるが、今後は新興ベンダーやSamsungやLGのような既存競合ベンダーに追われる立場になるのだ。 「三流の企業は製品を売り、二流の企業はサービスを売り、一流の企業は技術を売り、超一流企業はデファクトスタンダードを売る」と言われている。 (参考サイト) 本情報は2011年4月22日現在のものである。 |
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