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2002年11月掲載 |
米国での地域電話会社の長距離通信事業への進出
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州 | 申請事業者 | 状況 | 申請月日 | 処理月日 |
CO, ID, IA, MT, NE, ND, UT, WA, & WY | QWEST | 審査中 | 09/30/02 | 期限12/27/02 |
California | SBC | 審査中 | 09/20/02 | 期限12/19/02 |
FL, TN | BellSouth | 審査中 | 09/20/02 | 期限12/19/02 |
Virginia | Verizon | 認可済み | 08/01/02 | 10/30/02 |
MT, UT, WA, & WY | QWEST | 撤回 | 07/12/02 | 09/10/02 |
NH, DE | Verizon | 認可済み | 06/27/02 | 09/25/02 |
AL, KY, MS, NC, SC | BellSouth | 認可済み | 06/20/02 | 09/18/02 |
CO, ID, IA, NE, & ND | QWEST | 撤回 | 06/13/02 | 09/10/02 |
New Jersey | Verizon | 認可済み | 03/26/02 | 06/24/02 |
Maine | Verizon | 認可済み | 3/21/02 | 6/19/02 |
Georgia/Louisiana | BellSouth | 認可済み | 2/14/02 | 5/15/02 |
Vermont | Verizon | 認可済み | 1/17/02 | 4/17/02 |
New Jersey | Verizon | 撤回 | 12/20/01 | 3/20/02 |
Rhode Island | Verizon | 認可済み | 11/26/01 | 2/24/02 |
Georgia/Louisiana | Bellsouth | 撤回 | 10/02/01 | 12/20/01 |
Arkansas/Missouri | SBC | 認可済み | 08/20/01 | 11/16/01 |
Pennsylvania | Verizon | 認可済み | 6/21/01 | 9/19/01 |
Connecticut | Verizon | 認可済み | 4/23/01 | 7/20/01 |
Missouri | SBC | 撤回 | 4/4/01 | 6/7/01 |
Massachusetts | Verizon | 認可済み | 1/16/01 | 4/16/01 |
Kansas/Oklahoma | SBC | 認可済み | 10/26/00 | 1/22/01 |
Massachusetts | Verizon | 撤回 | 9/22/00 | 12/18/00 |
Texas | SBC | 認可済み | 4/5/00 | 6/30/00 |
Texas | SBC | 撤回 | 1/10/00 | 4/05/00 |
New York | Verizon | 認可済み | 9/29/99 | 12/22/99 |
Louisiana | BellSouth | 却下 | 7/9/98 | 10/13/98 |
Louisiana | BellSouth | 却下 | 11/6/97 | 2/4/98 |
South Carolina | BellSouth | 却下 | 9/30/97 | 12/24/97 |
Michigan | Ameritech | 却下 | 5/21/97 | 8/19/97 |
Oklahoma | SBC | 却下 | 4/11/97 | 6/26/97 |
Michigan | Ameritech | 撤回 | 1/02/97 | 2/11/97 |
1996年電気通信法施行から6年も経過して、まだ23州と半分以下の州でしか認可が下りず、FCCのかたくなな態度と厳しすぎる審査に批判も出ている上に、ベル系地域電話会社の長距離通信事業の自由化については、議会で有力議員が、音声以外のデータ通信等については即時全面解禁を内容とする法案を上程している。これは、ベル系地域電話会社側のロビー活動もさることながら、とくに都市部以外や僻地では、競争参入もほとんど見込みがなく、インターネット通信や広帯域通信等の迅速な普及のためにはベル系地域電話会社の力を借りざるをえない事情もあるからである。ちなみに、インターネット通信はLATA間通信に区分されている。
また、一方、通信市場の状況もここ数年激しく変わりつつあることも、1996年電気通信法の枠組の見直しの必要性を増してきている。
長距離通信業界では、AT&T、MCI、スプリント等の長距離通信事業者は、料金値下げ競争で体力を消耗し財務も悪化して最近は休戦状態にあり、長距離通信料金はむしろ値上げに向かっている。ビジネス向けの長距離通信事業に絞込み、利用度数の低い消費者むけの長距離通信事業をお荷物と考える傾向すら出てきた。さらにWorldCom(MCIを買収)やQwestのみならず、伝統的な大手長距離通信事業者のAT&Tやスプリントも財務基盤が著しく弱体化し、経営行詰りが懸念され始めている。比較的財務基盤の安定したベル系地域電話会社が長距離通信市場に本格的に参入してくれば、市内サービスと組合わせたサービス提供で有利な立場となり競争力があるので、長距離通信事業者は一層の苦境にたつ。当面、長距離通信事業者の破綻を防止するためにも、政策の見直しが論議され始めている。
FCCのPowell委員長は、「これまでFCCは競争の促進だけに邁進してきたが、最近の通信事業者の困難にかんがみても、こうした従来方針を見直す必要があるかもしれない」という発言にまで踏み込んでいる。競争至上主義から破綻防止に軸足を移す発言として注目していく必要があろう。
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