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ICTエコノミーの今
2014年7月3日掲載

ICT関連輸出−5月も引き続き数量ベースでプラスを維持

(株)情報通信総合研究所
マーケティング・ソリューション研究グループ
主席研究員 野口正人

先月20日にICT経済1-3月期について報道発表を行った(リンク)。そこではICT輸出が数量ベースでようやくプラスに転換した点に注目した。

今回はその輸出の5月の数値が明らかになったので周辺情報と併せてまとめた。

輸出全体では金額ベース、数量ベースともにマイナスとなったが、ICT関連輸出は金額ベースでもマイナスになったものの、数量ベースでは引き続きプラスとなった。ICT経済に関して輸出部門は回復基調にあるとみられる。

引き続きスマートフォン等の半導体等電子部品が中国以外の アジア向けを中心に貢献していると考えられる。その背景にはiPhoneショックの経験がある。報道発表でも指摘した通り、部材輸出メーカを中心に納入先の多様化等が功を奏し好調を維持しているとみられる。それをアジアでのLTEサービスの開始や円高是正の効果が 後押ししている。

今後については7-9月期に向けては引き続きICT輸出は穏やかに回復しているとみているが、アジア経済は国際関係や政治面では必ずしも平穏ではなく、各国、事態改善に向けて努力しているものの今後どうなるかは予断を許さない。一方、先進国の金融緩和政策維持による資金が新興国へ向かい始めているとのことであり、その影響も少なからずあるであろう。

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