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ICTエコノミーの今
2014年7月25日掲載

ICT関連経済−5月のICT経済

(株)情報通信総合研究所
マーケティング・ソリューション研究グループ
主席研究員 野口正人

ICT関連経済の各指標も5月の数字が出そろった。今回は全体の状況を概観しておこう。輸出と機械受注(民需)は、これまでに触れているので割愛する。
ICT経済全体(財・サービス総合)でプラス0.4%を維持した。財生産はマイナス0.2%とマイナスに落ちたものの、サービスはプラス0.6%となり全体のプラス維持に貢献した。当初の見込みとどうだろうか。

表

需要面で確認すると、消費を除く全部門でマイナスとなった。つまりICT経済の5月は供給面ではサービス部門で、需要面では消費でプラスを維持したにとどまり、あとは輸出が数量指数でプラスだったものの、軒並みマイナスに落ち込んだということになる。

サービスがプラスを維持したのは、移動通信業が4月の鈍化から回復した点、受注ソフトウエアも4月マイナスに落ち込んだが5月はプラスに戻した点が効いている。その他、ソフトウェアプロダクト、インターネット付随サービス業も寄与度を上げた。

消費については、反動減が大きくなると予想されたパソコンの寄与度がそれほど下がっていない点、移動電話使用料が4月に鈍化したが5月は戻ってきている点がプラスの維持に寄与した。

景気全体でも実際の数値は落ち込んでいるものの、企業マインドや消費者マインドはそれほど悪化しておらず7-9月期以降の持ち直しを想定している。市場の見方は今後について楽観的と言えるだろう。来月下旬にはICT経済の4-6月期の数字が出そろう。ICT経済はどうだろうか。

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