ホーム > Global Perspective 2013 > |
![]() |
2013年5月31日掲載 |
2013年5月27日、グーグルはセネガルの首都ダカールにある既存のインターネットカフェにおいてタブレットでインターネットにアクセス可能とするための支援を行ったことを明らかにした(※1)。今後もアフリカなどの新興国においてデスクトップPCからタブレットにリプレースが進むのだろうか。 セネガル:インターネットカフェはデスクトップからタブレットへグーグルは、セネガルの首都ダカールにあるインターネットカフェ「Equinox cybercafé」において15台のタブレット端末を提供し、既存のデスクトップPCとの交換を行った。 インターネットカフェでのタブレットは1時間300 XOF (約$0.60、60円)で利用できる。タブレットにはよく利用されるアプリなどがプリインされており、利用後は店員がリセットしてユーザ情報などが残らないようにしている。 (図1)セネガルのインターネットカフェ ![]() (出典:Google) タブレット出荷台数、2015年までにPC全体を上回る2013年5月28日に米調査会社IDCが発表したレポートによると、タブレット出荷台数が2013年にノートPC全体の出荷台数を超え、2015年までにPC全体の出荷台数を上回る見込みだという。タブレット出荷台数は2013年に59%増加の2億2,930万台になると予測。その台数は、ノートPC出荷予測台数よりも多い。さらに2015年にはタブレット出荷台数が、ノートPCとデスクトップPCの合計出荷台数を上回る見込みだと予測している。 (表1)IDCが予測するタブレット・デスクトップ・ノートPC出荷台数 ![]() (出典:IDC) 低価格タブレットの普及に期待また、IDCによるとタブレットの平均販売価格は低下している。タブレットの世界平均販売価格は2013年には11%減の381ドルになる見込みで、PCの平均価格635ドルのおよそ半分ということになる。このようにタブレットが低価格化することはタブレットも携帯電話端末のようにコモディティ化してきていることだ。一方で381ドルはアフリカや新興国において、個人が家庭で購入するにはまだ決して安い価格ではないが、インターネットカフェや企業が導入するにはPCに比べるとだいぶ敷居が下がってきた。日本や先進国ではタブレットというと「iPad」を思い浮かべることが多いが、タブレットはアフリカの地場メーカーでも開発している(参考レポート)。 アフリカを中心とした新興国においてはデスクトップPCを導入して電気代がかかり、通気性の問題でパソコンが壊れやすくなるよりも、低価格化したタブレットで快適にインターネットにアクセスできることを選択する可能性がある。今回、グーグルの支援によってセネガルのインターネットカフェでデスクトップPCからタブレットに端末が変わった。他の新興国においてもデスクトップPCからタブレットにリプレースされるかもしれない。 今後のタブレットの普及と新興国のインターネットカフェの動向には引き続き注目が必要である。さらには今回のグーグルの動きに対して、従来デスクトップPCの世界においてOSをほぼ独占していたマイクロソフトはどのような対応をしてくるのかも注目している。 *本情報は2013年5月30日時点のものである。 ※1 Google(2013),may 27,2013 ” The First TabletCafé Launches in Senegal: Experimenting a cybercafé with tablets in Dakar” |
▲このページのトップへ
|
InfoComニューズレター |
Copyright© 情報通信総合研究所. 当サイト内に掲載されたすべての内容について、無断転載、複製、複写、盗用を禁じます。 InfoComニューズレターを書籍・雑誌等でご紹介いただく場合は、あらかじめ編集室へご連絡ください。 |