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2012年2月3日掲載 |
テクノロジー業界内で、近年注目を集めている製品の一つに「3Dプリンター」がある。 3Dプリンターとは、その名の通り、コンピューターで作成した3Dデータを入力すると、3D(立体)製品を出力してくれる装置なのだが、言葉で説明するより動画で見た方が理解しやすいだろう。 【動画1】3Dプリンター紹介ビデオ 上の動画でもわかるように、複数パーツから構成されるような可動部を伴う製品も、一度の印刷で製造できる。 3Dプリンターを使うことにはさまざまなメリットがあるが、その一つは、オリジナル製品を作れること。 【動画2】3Dプリンターで作ったフルート また、同じデザインで、色違いやサイズ違いの製品を複数作成することも、簡単にできる。 【動画3】3Dプリンターで作った色違い、サイズ違いの造形 さらに、材料を削って作るのではなく、薄いレイヤー毎の印刷工程を積み重ねていくため、一般的な製造工程よりも、複雑な形状を作ることが可能になる。 【動画4】3Dプリンターで作った複雑な形状 このようにさまざまなメリットがある3Dプリンターだが、これまでは、大半が一台数百万円程度の高価な製品だったため、一般消費者が利用するためには、企業の「3Dプリント・サービス」を活用するしかなかった。 一年ほど前に、MakerBot Industries社が「1,299ドル(約10万円)の3Dプリンター『Thing-O-Matic』を発売した」というニュースが注目を集めたことがあったが、同製品は、自分で組み立てるキット製で、一般消費者が手を出せるようなしろものではなかった。 ところが、先月ラスベガスで開催されたCESにおいて3D Systems社が、今年の春頃に3Dプリンター『Cube』を1,299ドルで発売すると発表した。これは組み立てキットではなく、完成品である。 【リンク】3D Systems社のホームページ 【動画5】Cubeが印刷している様子 もっとも、多くの一般消費者にとって、3Dモデルを自分で作成することは難しい。そこで3D Systems社は、『Cubify』と呼ばれるマーケット・プレイスを用意して、ユーザが作成した3Dモデルをアップロードできるようにした。自分でモデルを作れない人は、Cubifyでお気に入りのデザインを見つけて、3Dプリンターで出力させることができる(プリンターを持っていない人も、3D Systems社の出力サービスを利用すれば製品を受け取ることができる)。 なかなかよく考えられている。10万円で買えるCubeの登場で、いよいよ一般家庭で、立体製品をプリントアウトする時代が訪れることになるのであろうか。 |
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