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情報通信 ニュースの正鵠
2014年1月7日掲載

今年もいろいろな「スマートなんとか」が登場しそうなCES

(株)情報通信総合研究所
グローバル研究グループ
清水 憲人

コンシューマー・エレクトロニクス業界における近年のトレンドの一つは、スマート化である。電子部品が小型化/低価格化してきたことを受けて、いろいろな製品にセンサーや通信モジュールを搭載して付加機能をつけようというアイディアだ。

たとえば、植木の水が足りなくなると知らせてくれる「スマート植木鉢」や、食事のペースを管理して“ドカ喰い”に警鐘をならしてくれる「スマート・フォーク」など、商業的な成功可能性は別として、毎年のように面白い製品が登場して注目を集めている。

コンシューマー・エレクトロニクス業界最大のイベントの一つであるCES(Consumer Electronics Show)は開幕を7日に控え、5日から報道関係者向けのイベントが始まった。さまざまな新製品をお披露目する恒例の「CES Unveiled」に私も参加してきたので、そこで見かけたスマート製品を二つ紹介しよう。

CES Unveiledに登場したスマート製品
Kolibree社の「スマート歯ブラシ」

Kolibree社の「スマート歯ブラシ」

Lowe's社はスマート・ホーム・ソリューションの一部として
「スマート水道管」を提唱

Lowe's社はスマート・ホーム・ソリューションの一部として「スマート水道管」を提唱

一つ目は「スマート歯ブラシ」。フランスのスタートアップ企業「コリブリー(Kolibree)」が開発したもので、同社によれば世界初の“ネット接続電動歯ブラシ”である。センサー内蔵で磨き方(頻度、時間、位置)を記録し、ブルートゥースでスマートフォン(iOS、アンドロイド)にデータを転送。十分な時間磨いているか、磨き残しはないかなどを検証できるようにするとともに、きちんと磨いたユーザーにはバッチを付与し「退屈な歯磨きにモチベーションを与える」。データのAPIを公開し第三者がアプリを開発することも可能にする。2014年第3四半期発売予定。

【製品紹介動画】

二つ目は「スマート水道管」。これは、住宅リフォームを手掛ける米国の「ロウズ(Lowe’s)」が、スマートホーム・ソリューション・システム“IRIS(アイリス)”の一部として、展示したもの。水漏れを検知した際にオーナーのスマートフォンに通知を行うとともに、自動的にバルブを閉じて家具・家屋の被害を最低限に抑える。SONETER社(米国)が開発した外付け水量計を利用すれば、水道管を切断することなく、センサーを後付けすることができる。漏れた水を検知するのではなく、水道管内部を流れる水量を測定することで、より確実に水漏れを検知することができるという。

CESの展示会が正式に始まるのは明日(7日)。今年も、面白い製品がたくさん登場しそうだ。

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