連邦上訴裁判所は2001年7月3日、AT&TワイヤレスとUSウエスト(現クエスト)の間で争われていたUSウエスト発AT&Tワイヤレス着信時の終端相互接続料金、いわゆる補償料について、固定電話着信時の料金よりも多く料金を課すことを認める決定を下した。今回の決定は、最近2人のFCC局長が提示した文書に一部を依拠しており、その文書では商業移動無線サービス(CMRS:Commercial Mobile Radio Service)事業者は他ネットワークから発信された呼を自らのネットワークに終端する際には、追加の補償を得る権利を有すると述べられている。しかしながら当該文書については、既存地域業者(ILEC)から従来のFCCの政策と矛盾するものとして非難されており、現在も論争が続いている。
2001年10月、米国のADS(Applied Digital Solutions)は新たな徘徊監視システムのデジタル・エンジェル(Digital Angel)のサービスを開始した。徘徊監視等を目的とした位置情報サービスは、日本においても複数の提供事例があるが、今回ADS社が提供を開始したサービスは、監視対象となる人の体温、脈拍等をリアルタイムで常時監視可能とするものであり、これまでのサービスの一歩先を行くものである。さらに、将来的には充電を必要としない端末の導入も予定されており、同サービスの応用範囲が飛躍的に拡大することが想定される。
イスラエルのベンチャー企業、スターキーネット社(StarkeyNET)は、2001年6月にコード入力不要なショート・メッセージ・サービス(SMS)用プラットフォームを開発したと発表した。製品名はiSMS(intuitive SMS)。「An interactive Free-Form Text Interface for Mobile Services」というキャッチコピーをつけている。通常、ユーザーがSMSを利用した情報サービスを受ける際、アルファベットと数字から構成される「コード」を入力する必要があったが、そのコード入力が煩雑なためにサービス利用が敬遠される傾向があった。しかし、同プラットフォームを使用すれば、ユーザーは「コード」でなく、自由な文章やキーワードを作文・送信することが可能となり、コード入力の煩雑さを解消できることとなる。