2019年11月14日掲載 ITトレンド全般 ICR研究員の眼

日本における5G開設計画認定(周波数割当て)



5G周波数の割当て

総務省は、4事業者(NTTドコモ、KDDI/沖縄セルラー(以下、KDDI)、ソフトバンク、楽天モバイル)より申請された5G導入のための特定基地局の開設計画を2019年4月に認定し、各社に5G用の周波数を割り当てた。今回5G用に割り当てられた周波数帯はミッドバンド(3.7GHz、4.5GHz)及びハイバンド(28GHz)であり、多くの情報量を高速伝送するのに適しているが、直進性が高く長距離通信には適さない。その電波特性等から、5G展開にあたって、事業者は従来より多くの基地局設置が必要となる。

5G周波数の割当て結果

【図1】5G周波数の割当て結果
(出所:総務省資料)

通信エリア展開指標の変更

4Gまでは人口カバー率を通信エリアの指標とされたため、事業者は人口密度の高い都市部を中心にネットワークを整備してきたところである。5G導入に際して日本政府は、地域活性化を目的に、都市部・地方部を問わず「産業可能性のあるエリア」を広範にカバーすることを事業者に求め、全国4,500エリア(10kmメッシュ)への基地局展開割合を示す「5G基盤展開率」を指標とすることにした。その点を踏まえて、開設計画の認定基準として、①「認定から5年後までに、全国及び各地域ブロックの5G展開率が50%以上」、②「認定から2年後までに、全ての都道府県において5G基地局の運用開始」を設定し、各社に2024年末までの整備計画の提出を求めたのである。認定された2024年末の5G基盤展開率(全国)は、NTTドコモ97.0%, KDDI93.2%, ソフトバンク64.0%, 楽天モバイル56.1%であった。

各メッシュにおける5G展開イメージ

【図2】各メッシュにおける5G展開イメージ
(出所:総務省資料)

各社への周波数割当てと5G基地局展開計画

各社は、周波数割当て申請時に提出した計画をベースとして、5G基地局の整備に取り組んでいる。地方への早期サービス開始に向けて、KDDIとソフトバンクが地方における基地局相互利用に合意する等の動きがみられる。また、楽天モバイルは、4GサービスにおいてKDDIとのローミング協定を有しているが、5Gの免許条件として自らネットワークを構築して事業展開を図ることが求められている。

NTTドコモ

NTTドコモは、国内トップの基盤展開率となる開設計画を提出した結果、ミッドバンド(2枠:3.7GHz、4.5GHz)及びハイバンド(1枠:28GHz)の周波数の割り当てを受けた。同社は、2020年3月頃に5Gサービスを開始し、2020年6月末までに47都道府県へ5G基地局を展開、2021年6月末までに1万局の構築をめざしている。

KDDI

KDDIは、国内最多の基地局開設計画を提出した結果、ミッドバンド(2枠:3.7GHz)2枠及びハイバンド(1枠:28GHz)の周波数の割り当てを受けた。同社は、2020年3月にサービス開始予定で、2021年度に1万局超の5G基地局を全国に展開すると発表している。

ソフトバンク

ソフトバンクは、合計3枠の周波数の割り当てを希望したものの、ミッドバンド(1枠:3.7GHz)及びハイバンド(1枠:28GHz)の獲得にとどまった。同社は、2020年3月頃にサービス開始予定で、KDDIとの地方における基地局相互利用で5Gを早期展開するとしている。

楽天モバイル

楽天モバイルは、新規の移動体通信事業者として、ミッドバンド(1枠:3.7GHz)及びハイバンド(1枠:28GHz)を獲得した。同社はまずは4G基地局整備を進めているところであるが、同社の4G設備は「5Gレディ」であり、ソフトウェア更新のみで5Gへの切り替えが可能としており、2020年6月頃に5Gサービスを開始する予定である。

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