2021年5月14日掲載 ITトレンド全般 InfoCom T&S World Trend Report

世界の街角から:ぶらりバンコク街歩き



今回の「世界の街角から」は、一昨年前に訪れたタイ、バンコクについて、少し時間は経つが、街歩きで印象に残ったところを紹介したい。

バンコクの空の玄関口はスワンナプーム国際空港。実はこの空港とは古い縁がある。今から約25年前の90年代半ばに現地の大学発ベンチャー企業と共同で情報通信のコンサルに関わったことがあった。この空港は2006年に供用開始され、ここ数年で2度ほど訪問する機会があったが、降り立つ度に感慨深い思いになる(写真1)。

【写真1】機内から撮影したスワンナプーム国際空港

【写真1】機内から撮影したスワンナプーム国際空港
(出典:文中掲載の写真はすべて筆者撮影)

空港からバンコク市内への移動手段は選択肢が多く、恵まれている。定番のタクシー、バスの他、エアポート・レール・リンクと呼ばれる鉄道も利用可能だ。私の場合は他に比べると値段は張るが、AOTリムジンと呼ばれる空港公式のハイヤーサービスを利用することにしている。このハイヤーサービスは車両が高級車で、清潔かつ快適。渋滞が日常化するバンコクでは、短距離でも恐ろしく時間がかかるときがある。また、万が一事故に遭遇した際も考え、快適さと安全性はお金で買うことにしている。

特にバンコク市内の交通渋滞は深刻で、歩いて15分くらいのところでも、酷い渋滞に巻き込まれると30分以上かかることも当たり前のように発生している(写真2)。

【写真2】快適なAOTリムジン車内と世界的に悪名高いバンコクの交通渋滞

【写真2】快適なAOTリムジン車内と世界的に悪名高いバンコクの交通渋滞

いつものように、空港からAOTリムジンを使ってバンコク市内の宿泊先へ無事到着。

今回の宿泊先は「スクンビット・パーク・バンコク・マリオット・エグゼクティブ・アパートメンツ」を選んだ。2泊で3万円程度なのでバンコクにしては高めだが、選んだ理由はなんと言っても設備が充実していること。私は部屋の豪華さは全く求めないのだが、キッチンや洗濯機があると何かと助かる。特に電子レンジがあるだけで随分と食事のストレスが減る。例えば疲れて外食したくなくなったときや、会食が続いてご馳走疲れになったときは、電子レンジで冷凍食品をチンして簡単に済ますこともできる(写真3)。

【写真3】ホテルの室内(キッチンと洗濯機・乾燥機もある)

【写真3】ホテルの室内(キッチンと洗濯機・乾燥機もある)

さて、部屋に荷物を置いたのち、翌日からはぎっしり予定が詰まっているので、つかの間の散歩に出かけた。先ずは腹ごしらえをしたいなと考えて歩いていると、「THAIFOOD VERY GOOD AND CHEAP」と書かれた、あまりに分かりやすいタイ料理屋を発見。「いらっしゃいませ」の貼り紙や、「イムちゃん」の店名も日本語で書かれており、どう見ても外国人観光客向けだが、疲れていることもあり入ってみた。タイ料理定番のパッタイとシンハービールを注文。それほどVERY CHEAPではなかったものの、ほぼVERY GOODなランチとなった(写真4)。

【写真4】タイ料理店「イムちゃん」の店構え(左)とパッタイ&シンハービール(右)

【写真4】タイ料理店「イムちゃん」の店構え(左)とパッタイ&シンハービール(右)

出国前からタイに着いたらこれだけは必ず行っておこうと思っていたのがマッサージ。ホテルから近場で、ネット検索で評価が高かった「ワットポーマッサージスクール」というところを訪問してみた。店内に入ってみると日本の芸能人のサインが複数掲示されており、どうやら有名な店のようだ(写真5)。対応してくれた施術師さんの腕は確かで、足裏から全身まで、長旅と日常の疲れをほぐしてくれて大満足。

【写真5】ワットポーマッサージスクールの看板(左)と壁に掲げられたサイン(右)

【写真5】ワットポーマッサージスクールの看板(左)と壁に掲げられたサイン(右)

マッサージ店を出ると、近くに日本人向けのショップが複数ある一角を発見(写真6)。バンコクに到着してから数時間しか経っていないので、さすがに立ち寄りはしなかったが、こうした日本の食料品や日用品が買える店は、駐在員やその家族にとっては母国の空気を感じるオアシスみたいな存在だ。

【写真6】日本人向け古本屋(左)と日本食スーパー(右)

【写真6】日本人向け古本屋(左)と日本食スーパー(右)

その後、少々歩き疲れたこともあり、座ってコーヒーが飲みたくなり、ファストフード店に立ち寄った。そこで驚いたのは2019年当時というのに注文用に当たり前のようにセルフの販売機が設置されていたことだ。クレジットカードが使える上、下の写真にあるように英語の表示も選べることから、英語が通じにくいタイでは外国人旅行者には非常に使い勝手がよい。

【写真7】バーガーキングのセルフオーダー機

【写真7】バーガーキングのセルフオーダー機

そうしたスマートな部分もある一方で、街を歩いていてると至る所で目にするのが、ありとあらゆる配線が集まり鳥の巣のようになった電柱。これで電気や通信インフラサービスが使えていることがある種感動的でもあり、「どうやって、メンテするんだろう」とも思う(写真8(。

【写真8】配線が鳥の巣状態の電信柱

【写真8】配線が鳥の巣状態の電信柱

ホテルに戻った後、夜は現地で頑張る日本人の知人と約5年ぶりに会うことになっていた。前回初めて会ったときはまだ学生さんで、現地のレストランを案内してもらい、注文をお任せしたときに、メニューを見ながらどうやら値段を見て悩んでいる様子だったので、私から「ご馳走するので、気にせずになんでも好きなの頼んでいいよ」と伝えると、「僕もいつか、前川さんみたいに好きなの頼んでいいよと言えるように頑張りますっ」と、なんとも素直で素敵な言葉を返してくれたのを鮮明に覚えていた。再会を果たすと、そこにはすっかり立派な社会人になった彼の姿があった。そして、5年前のあの時に聞いた言葉のとおり、頑張った彼がご馳走してくれ、嬉しさがこみ上げた。

さて、最後に今回の旅でもパッタイに始まり、様々な人と色々な現地の食事を楽しんだ。その中で私的にグルメランキング堂々の1位に輝いたのはズバリ、現地セブンイレブンで偶然見つけた冷凍食品「肉団子としいたけ入りお粥」。これがめちゃめちゃ美味しい。ある種の読み通り、ホテルの電子レンジが大活躍することとなった。「わざわざタイまで行って冷凍お粥かよ」ときっと笑われると思うが、一度食べたらきっとその味に納得するはず(写真9)。

【写真9】偶然出会った冷凍食品のお粥(左パッケージ、右調理後)

【写真9】偶然出会った冷凍食品のお粥(左パッケージ、右調理後)

海外と自由に行き来できない状態は、残念ながらまだしばらく続くかも知れない。でも、自分がこれまで何度も訪れてよく知っているところでさえ、次の機会にその間の変化を楽しめるかも、という少しでも前向きな発想に頭を切り替えて、その日をワクワク待ちながら過ごして行きたいと思う。

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