2022年2月25日掲載 ITトレンド全般 InfoCom T&S World Trend Report

CES 2022レポート



1. はじめに

世界最大のテクノロジー展示会CES®(Consumer Electronics Show)がLas Vegas市に帰ってきた。2021年は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けてオールバーチャルで開催されたが、2022年は現地とオンラインのハイブリッドで開催された。

オミクロン株の影響で、GM社やGoogle社、Meta社などの大企業がバーチャルへの切り替え、出展のキャンセルをしたため、展示会場には広い空きスペースが目立っていた。イスラエルパビリオンは、イスラエル政府から特別の許可を得てのCES参加になった。

多くのキャンセルが発生した中、スタートアップが多く集まるEureka ParkやBosch社、Samsung社、Fiska社などの話題のブースは大勢の参加者で賑わっていた。

【写真1】今年は通過する人もまばらな会場内のサイン

【写真1】今年は通過する人もまばらな会場内のサイン
(出典:文中掲載の写真は記載のあるものを除きすべて筆者撮影)

オミクロン株の影響で参加を見合わせた日本からの参加予定者も多くいると聞く。本稿では、CES 2022に参加できなかった方もCES 2022を肌感覚で感じてもらえるようにCES 2022の注目ポイントを伝える。

2. CES 2022の会場

まずは、CES 2022が開催されるLas Vegas市内、およびCES 2022の会場について説明する。

1. 会場周辺の様子

出展はキャンセルしたが、今年もGoogle社がLas Vegas市内のモノレール、巨大な電光掲示板に広告を出して、CES 2022を盛り上げていた。

前日になっても参加者登録会場が空いていたのが気になったが、CES 2022が始まると街中、レストラン、カジノは参加者バッジつけた人で溢れていた。

2. 展示会場の様子

CES 2022の一番の目玉は2020年に完成したLVCC(Las Vegas Convention Center) West Hallだろう。West HallにはMobiity関連の展示がNorth Hallから移ってきた。LVCC North Hallには、これまでVenetial Expoを中心に展示されていたDigital Healthが移ってきた。大きな会場に移ったことだけを見ても、Digital Healthの注目度の高さが分かる。

【図1】CES 2022の会場概要

【図1】CES 2022の会場概要
(出典:CTAの資料をもとに筆者が作成)

会場にも新型コロナが影を落とした。2020年まではロボット、ドローン、Metaverse(AR/VR)が多く出展されていたLVCC South Hallは完全にクローズされていて、それらのソリューションはLVCC Central Hall、North Hallへと分散して展示されていた。また、長年親しまれたSands Expoは、Venetian Expoに名前を改めて再出発した。

3. CES 2022に見る業界トレンド

CESの一般公開前に開催されるMedia Dayも新型コロナの影響を受けた。いつもは現地で発表を行う企業もバーチャルに切り替えたり、Media向けの展示会への出展を取りやめたりした。Media Dayの人気のセッションの“CES Trends to Watch”も例年のような開場を待つ行列はなかった。しかし、人気のセッションだけあって、開始前には会場は大勢のMediaで埋め尽くされていた。“CES 2022 Trends to Watch”で業界トレンドについて説明したのはCTAのVP, ResearchのSteve Koenigさん。ここ数年CESでは、Steveさんともう一人のリサーチャーが業界トレンドを説明していたが、今年はSteveさんが1人で説明した(写真2)。

【写真2】左:CES 2022 Trends to Watchのタイトル、右:会場を埋め尽くしたMedia達

【写真2】左:CES 2022 Trends to Watchのタイトル、右:会場を埋め尽くしたMedia達

1. 4つの注目トレンド

Steveさんは、4つの注目すべきトレンドがあるという。1つ目はTechnology Demand、2つ目はTechnology Investment、3つ目はThe New Tech Lifestyle、そして4つ目はTechnology Trendsだ(写真3)。

【写真3】注目すべき4つのトレンド

【写真3】注目すべき4つのトレンド

(1)Technology Demand

消費者の家庭向けハードウェア、ソフトウェアの購買意欲は高い。2021年も家電業界は成長し、2022年も成長が見込まれている。中でも、スマートフォン、ノートパソコン、大型テレビへの関心が高いそうだ。

ただ、消費者の視点が大きく変わりつつある。Steveさんは、「パンデミックが消費者の生活・行動を変えた。消費者の行動の変化に伴い、提供される商品も変化した。これまでは物の売買が中心であったが、今ではサービスがとても重要となった。」と説明した。それを裏付けるように、このセッションでは毎年、テレビや携帯電話などの消費者向け製品の出荷台数が報告されてきたが、昨年からその報告がなくなっている(写真4)。

【写真4】Consumer Techの成長予測

【写真4】Consumer Techの成長予測

(2)Technology Investment

コロナ禍にもかかわらず、世界の各地でスタートアップ投資が加速している。Steveさんは、CBInsigt社の調査を引用し、2020年Q3と2021年Q3とを比較し、105%も資金調達額が増えていると説明した。中でも投資家のRetail Tech、FinTech、Healthcareへの関心が高く、この3つの領域のスタートアップは、2021年度末までに1,000億ドルを調達すると見込まれている(写真5)。

【写真5】Startup投資の成長と注目分野

【写真5】Startup投資の成長と注目分野
(出典:CTAの資料をもとに筆者が作成)

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3. CES 2022に見る業界トレンド
(3)The New Tech Lifestyle
(4)Technology Trends
展示会場に見る業界トレンド
おわりに

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