5G開始前夜に環境問題に揺れるフランス ~仏上院が通信業界に物議を醸す提言を発表
フランスの上院は今年6月に、通信業界への注目すべき提言を発表している。「エコロジカルなデジタル化」のための政策として、パリ協定に基づくCO2排出規制の目標達成のために出された25件の提言には、年内に始まる5G時代の大量のデータや有限な資源の浪費に警鐘を鳴らすかのように、固定/モバイル・データ無制限プランの禁止、短期的な端末更改の抑制措置など、今後の通信業界の在り方に一石を投じる内容が含まれている。これらの提言を紹介しつつ、その背景として、日本ではあまり報道されていないが、5Gを含め、デジタル化の環境への負荷問題に極めて敏感なフランスの現状について取り上げることとする。
5Gオークションの延期
フランスの5G周波数オークションの開始は、新型コロナウイルスの影響により、当初は今年4月21日の予定であったが9月末に延期された。その間に、主要なモバイル事業者のうち、Bouygues TelecomやSFRは、政府の「隔離」政策期間中に既存インフラへの緊急のニーズが増大したことを理由に[1]、5Gオークションの半年程度の延期を政府に求めた。このため、一時は5G商用化の年内実現が危ぶまれる事態となった(注:欧州委員会は、2020年末までにすべての加盟国が5G商用サービスを開始することを目標に定めている)。これに対して政府は、既にオークションを終了したドイツやイタリアと比較して、5Gオークションのさらなる延期はフランス経済にとって痛手となると主張して、Bouyguesらの要求を退けた。オークションの実施を担当する通信規制機関ARCEPは、急増するトラフィックに対応するためにも、5Gの新たな周波数割当てが必要であると述べており、これはOrangeに代表される事業者の立場[2]を代弁している。予定どおりであれば、5Gオークションは9月29日から行われるはずである(本稿執筆時点の9月15日の情報)。
このように、政府や事業者側の5Gへの様々な思惑が交差するのは、フランスが今、5Gへの懐疑的世論に覆われている状況と無関係ではないだろう。
5Gをめぐる「モラトリアム」
5Gの年内商用化を目前にして、フランスでは5G基地局の建設への市民レベルの反対運動が、近年、頻繁に報道されるようになった。欧州諸国、特にフランスでは従来、電波や電磁波が人体に及ぼす悪影響についての懸念が強いことは御存知の方も多いだろうが、今年前半の反対運動を拾ってみると、健康被害面に加えて、環境保護や景観上の理由による基地局への反対運動が多いことに気が付く。一端を紹介すると、ブルターニュ半島の小村にタワー会社が6基の基地局を設置する計画が認可されたことに反対してデモが実施されたニュース、南西部のアヴェロン県でのFree Mobileの基地局建設が、事前に市民への十分な説明もなく、世界遺産区域に認可されたことに住民が反対しているニュース、北東部のナンシー市近くの小さな自治体で、これもFreeの5G基地局建設を認可した議会決議への抗議デモが実施されたニュース、などである。これらは、地方自治体の基地局認可をめぐる市民レベルの反対運動のひとつである。Freeによる中継基地局の増設を批判する記事がやたら目につくのは、おそらく、最後発事業者のFreeが、ルーラルエリアにおけるモバイル・カバレッジの拡充のため、急ピッチで基地局の増設を進めていることに原因があると推察される。
環境問題に関する住民意識の高まりにより、最近の地方選挙で選出された市長が、以前に決議された基地局建設への許可を反故にする動きも生じている。南西部の主要都市であるボルドー市は、5Gのフィールドテストが2018年から実施されている街であるが、エコロジストの新市長を迎えたところ、その新市長は、前市長時代に決定された5G基地局の本格始動に異議を唱えているという。当地での環境アセスメントの結果が予定より遅れて2021年に公表されるのを理由として、デジタル担当の副市長は「5Gを否定するわけではないが、公衆衛生上/社会生活上の影響を考慮せずに先に進むことはできない」と慎重なコメントを出している。
5Gへの懐疑的な風潮は、実際、エコロジストの訴えが発端となった。フランスの5G入札の実施要綱が発表された2019年秋に、仏環境保護団体は既に、健康被害と環境リスクを理由に、5G入札の差止め請求を仏行政最高裁判所(コンセイユデタ)に申し立てた。この訴えは今年3月に棄却されたものの、その後、7月に、さらに注目すべき動きがあった。それは、環境問題への取組みを政策課題に掲げる「フランス緑の党(EELV)」が、5Gに対する公的機関の環境アセスメントが終了するまで(2021年以降の予定)、政府に対して5G展開の「モラトリアム」を求める声明文書を発したことである。EELVは、5Gに接続される端末数の飛躍的増加により、電力消費量や個人データの収集が「過熱」する傾向になると警告する。フランスのエネルギー問題専門のシンクタンクは最近、「フランスの5G展開に伴い、今後5年間でモバイル事業者のエネルギー消費量は、2.5倍~3倍になる」という予測を発表した[3]。これは、以下で取り上げる上院のレポートで参照されたデータでもあるが、エコロジストの主張の恰好の論拠となっている。このEELVの声明文書が発表されたのは、6月末にフランス統一自治体選挙が行われ、同党出身の市長が7つの主要都市で誕生した直後のことであるから[4]、その政治的発言力には一層の重みがある。
仏経済紙Les Echosは、5G開始の直前に「アンチ5G」に傾く論調が渦巻く状況を評して「5Gをめぐる不穏な空気」と要約した[5]。
物議を醸す上院の提言内容
5Gオークションの延期の波紋が広がる中、6月24日に発表された上院(元老院)のレポートは、今後の5G展開にさらなる論争を巻き起こすこととなった。本レポートのタイトルは、「エコロジカルなデジタル移行のためのデジタル化の環境への影響に関する情報レポート」であり、「国土整備・持続的発展委員会」が任命した「情報ミッション」チームによって作成された[6]。レポートの動機は、温暖化防止対策として2016年発効の「パリ協定」で定められた温室効果ガス(GES)の排出規制の目標達成を目指す上で、デジタル化が社会や地球環境に及ぼす影響について広範に考察し、政府が今後取るべき25件の施策を提言することにある。レポートの冒頭に、「デジタルは主要な経済分野にもかかわらず、パリ協定の目標を達成するための公的政策が存在せず、盲点であった」という文言がある。実際、情報ミッションが委託した外部調査により、エネルギー消費量の現在地と2025年及び2040年とを比較検証したデータがはじめて公表された。「フランスでは、デジタルは、GES排出量の重要な出どころである。影響を削減するために何もしなければ、今後は著しく増加する可能性がある(2040年までに60%増)」。また、「フランスのITネットワークの初期エネルギー消費量は、エネルギー効率の向上にもかかわらず、2019年をベースとして2040年に75%増となるだろう」とも推定されている。上院レポートの発表と前後して今年前半に公的研究機関や民間シンクタンクのスタディが相次いで発表されたことは、5Gに象徴される本格的なデジタル時代を迎えるに当たって、環境保護対策が避けられない政策課題となった証拠であろう。
以下では、25件の提言から、注目すべき項目をいくつか選択して紹介することにする。
無制限データプランの禁止
レポートの作成時期は、おりしも、コロナ禍の隔離生活で通信インフラの重要性が再認識された時期と重なった。そこで、レポートの筆者が前提とするのは、「デジタル・データが、我が国の生命全体の持続性にとって明確で不可欠なリソースであることを確認すること」であり、「フランス人にとってこのリソースが無限ではなく、ネットワークの飽和への脅威が差し迫っていることを想起させること」である。このような認識は、電子的通信市場でこの数十年間に確認されてきた事実、すなわち、技術進歩により、ユーザーはつねにより多くのデータの消費を促進されてきたこととは逆行するが、コロナ禍から引き出された教訓は維持しなければならないと述べている。すなわち、「データは貴重なリソースであり、今後はより節約して利用されねばならない」と結論する。レポートの筆者によれば、「このようなパラダイムの変更は、欧州電子的通信法典の制定などに伴い、法律上は周知されている。データは、持続的管理が可能なリソースとして定義される可能性がある」としている。
- データを持続的管理が必要なリソースとして定義し、欧州電子的通信法典の国内法制化の枠組みに基づいて、データの法律上の公認を想定すること(提言14)
本レポートは、この提言に続けて、固定/モバイル・データ無制限プランの制限へと議論を発展させていく。「モバイル事業者の情報によれば、4Gモバイルデータの利用は、毎年30%増大する。このトレンドは、今後数年以内に、とりわけ5Gの展開に伴い、一層強まるだろう。たとえ、ネットワークのエネルギー効率が改善しても、このような利用の上昇を吸収できないだろう」と、データの無制限な利用状況に警鐘を鳴らすことになる。「現在、一部の事業者の商業行為は、データのより持続的な管理体制とは整合性がないことは明らか」であり、「最低限、料金設定は、データボリュームと比例させなければならない」。ところが、実際は、「データの単位コストは、消費者がより多くのデータ量の利用に合意したプランにしたがって、減少する」。このような利用方法を禁止すべき理由として、レポートの筆者は「無制限データアクセス付きの定額料金は、ユーザー全体からヘビーユーザーへの間接的な補助金である」とみなされていることを指摘する。
- データへの無制限アクセス付きのモバイル定額料金を禁止し、定額プランのデータのボリュームに比例する従量制の設定を義務付けること(提言15)
この無制限データプランの禁止という提案は、首相の諮問機関である「デジタル国家評議会(CNUM)」が7月に発表したレポートとほぼ同じ内容と報道されているので、現政権の環境政策上の共通認識であることは確かである。ただし、CNUMは、多少語気を弱めて、「通信事業者やNetflixなどのコンテンツ提供業者は、固定/モバイルを含め、限定された利用付きの定額プランを促進すべきである」という意味であると説明している。「非合理的にデータを利用する数%のヘビーユーザーに対して注意を喚起する」のが狙いであり、「我々は、より節度のあるサービスを提供するよう、市場を誘導したいと考えている」と補足した。
フランスの多くの事業者が提供するモバイル定額プランは、現在、データ量の上限が設定されているが、80 GBあるいは100 GBのデータが含まれており、事実上はほぼ無制限である。それにもかかわらず、一般的なトレンドに逆行するような定額プランの上限設定は、フランスの通信市場の後退を示す一歩になると業界紙の多くが批判的な見方で報道しているのは当然のことだろう。
政府のデジタル政策を担当するセドリック・オー担当大臣は、無制限データプランの禁止という提言が新聞各紙でセンセーショナルに取り上げられると、5Gの導入・整備にも波及して政治問題化することを懸念し、上院の提言に反対の立場を表明した。ARCEPもまた、このテーマに関して、当然であるが火消し役に努めている。セバスチャン・ソリアノ委員長は「無制限プランの禁止は、なんら現実的ではない」とツイートした。その理由は「ITネットワークは、デジタル関連のGES排出量全体の5%にすぎない」からである。これは、上院レポートに引用されたデータであるが、「データセンターからの排出量(14%)やスマホの製造・流通で生じる排出量(80%)よりもはるかに少ない」という、調査結果に裏付けられている。業界紙上では、ARCEPが反対する限り、無制限プランの禁止を立法化することは困難であるとする見方が大勢である。業界の一般的見解としては、5G時代の到来に逆行するような定額プランの上限を設定するよりも、排出量比率がはるかに高いと指摘された、スマホの短期的な機種変更の慣習と闘う方が、規制のターゲットとしてはるかに効果的であると考えられている。
スマホ普及の功罪
実際、上院レポートの次の焦点は、スマホの製造・流通過程への対策に向けられている。ユーザーが短期的に機種変更を繰り返すよう支援する事業者の商業行為は、希少な地球資源の浪費につながるものであるとみなし、これを「モバイル新世代への移行に伴う、スマホの計画的な旧式化である」と弾劾する。ここでは詳しくは触れないが、数年前からこの問題に取り組むフランスの「不正競争防止総局(DGCCRF)」は、Appleによる旧式端末の意図的な機能低下行為を「計画的な旧式化」の事例として審査した結果、最近、同社に対して2,500万ユーロの罰金の支払いを命じている。
上院レポートは、環境保護対策の一環として、端末の短期更改傾向を抑制する仕組みを新たに導入すべきであると主張する。「実際、消費者にとっては、5Gへのアクセスは、短期的に、スマホの更改を意味するだろう。フランスの消費者の端末購入サイクルは、一般に23カ月という短かさであるが、5G展開の最初の数年間に、スマホの『計画された旧式化』への批判が高まることは確かである」と述べる。この傾向に対処するための具体的な措置のひとつとして、新規購入を抑制するため、一定の条件下でリサイクル/修理された電子的装置の購入に対して、通常の付加価値税率(20%)ではなく低減税率(5.5%)を適用することや、海外から輸入された端末の環境コストを反映する炭素税を導入することなどを提言している。
- 電子的装置の修理及び再利用に関する以下の野心を強化すること(提言11):
- 新規購入を制限するため、端末の修理及び一定の条件下の電子的対象物の取得に関する低減税率を導入すること
- 2020年2月10日づけ法律(浪費への闘い及び循環型経済に関する法律)で定める業務規定書において修理及び再利用の野心的対象物を定めることとし、これらの対象物として、いくつかの装置カテゴリー(スマホ、コンピューター、テレビなど)をできるだけ早急に登録すること
- 欧州域外から輸入された端末製品の環境コストを反映するため、フランスが加盟国に提案している炭素税を域内に導入すること(提言8)
ビデオストリーミング規制
上院レポートは、データの無制限利用の見直し(提言15)と密接に関連する事項として、米国発のビデオストリーミングサービスの利用についても同様に問題提起しているので、次に簡単に紹介しておく(提言16)。「現在、NetflixやYouTubeに代表されるビデオストリーミングは、両者合わせてフランスのトラフィック全体の40%を占めている」。また、これらの事業者の拠点はフランス以外に置かれているため、「フランスのネットワークへの影響力を構造的に限定できない」現状にある。さらに、コロナの禍中において、「ストリーミングが、より重要な社会経済的活動(遠隔勤務、遠隔医療、オンライン授業など)に利用されている」にもかかわらず、「いかなる持続的戦略も、依然として定義されていないことは、損害を生じさせている」と指摘する。したがって、「フランス及び欧州の諸機関は、第一に、現在、その行為の影響をほとんど懸念していないビデオの大規模プレイヤーに対して責務を課さねばならない」と主張する。具体的には、ユーザー端末にダウンロードされるビデオ品質の適正化のための最小限の規制の導入や、大規模プレイヤーに対する課税措置の導入を提言する。このような課税措置の導入が、「ネット中立性原則に抵触する可能性があることに関して、この原則に専念する欧州規制の見直しが必要となる可能性」についても言及している点に留意したい。
- ビデオの利用を制度化すること。3つの優先的アプローチとして、大規模ビデオ・プレイヤーに責務を課すること、端末にダウンロードされるビデオの解像度品質に規制を適用すること、より妥当なネットワーク・データの注入を誘導するため、データの最大排出者に課税すること(提言16)
5G環境アセスメントの開始
上院レポートでは、最後の25番目の提言として5Gの環境への影響に関する本格的な調査の実施を提唱している。環境アセスメントの実施については、前述したとおり、ボルドー市の例を取り上げたが、その実施範囲は小規模である。9月末に実施される5Gオークションを目前に控えて、情報ミッションは、「この新しいモバイル技術の環境への影響に関するいかなるアセスメントも実施されなかったことは遺憾である」と述べている。情報ミッション・チームは、この提言をまとめるため、主要な事業者や専門家を招聘して今年1月に公聴会を行い、そこで表明された意見を要約している。5G入札予定事業者のうちのOrangeは、「1GBのデータをルーチングするのに5Gの開始時点で4Gの2分の1のエネルギーを消費する。5Gのエネルギー効率を改良するインテリジェントアンテナの採用により、2025年には10分の1となり、さらに2030年には20分の1のエネルギー消費に減少する」と5Gの今後に期待する。一方、意見を異にする者は、「5Gは、4Gと比較して速度を10倍にすることが可能である。それはおそらく、エネルギー効率の向上範囲を超えて、年間エネルギー消費量の増大につながるだろう」と懐疑的な見方を取っている。この現象は「リバウンド効果」と呼ばれており、Bouygues Telecomの見解によって一般に周知された。同社いわく、「5G展開の最初の数年間、すべての事業者のエネルギー消費は、相当な増加を示す」。これには、既に引用したように、「5Gの展開により、モバイル事業者のエネルギー消費は、今後5年間で2.5~3倍になる」という予測データが反映されている。上院レポートは、「このような推定は、2019年の世界的なスタディから支持されているが、国内規模で真の評価は行われていない。さらに、エネルギー消費に対する5Gネットワークの影響は、単一の要素にフォーカスすべきではない。2040年までを見通せば、炭素排出比率の上昇は、モノのインターネットの増大や、小規模なデータ・センター(エッジ・コンピューティング)の設置傾向によって広範に影響が及ぶだろう」と想定している。情報ミッション・チームは、既に4月に関連省庁に対して、この調査の実施を請求したと述べている。
- 5Gの環境への影響に関する評価を行うこと。及び、旧世代のモバイルの廃止に関する検証を開始すること(提言25)
5Gの描く未来
以上、上院レポートから注目すべき提言をいくつかピックアップし、業界紙の記事も参照して5Gをめぐる目下の議論を紹介してきた。通常であれば特段ニュースのないバカンスシーズンに恰好の話題を提供したこともあって、新聞各紙は盛んにこの問題を取り上げた。その熱気冷めやらぬ状況を憂慮したデジタル担当大臣は、9月以降に通信事業者、市民団体、地方自治体を含む利害関係者を集めて協議の場を設定することを明らかにした。議論の結末は定かではないが、ただひとつ言えることは、後日振り返れば、今この時期は、フランスが5G時代を迎えるための試練の時期となるのかもしれない。最後に、5Gの未来の姿が建設的な視点で書かれた記事を紹介することで本稿を締めくくりたい。
- 5Gは、明日の課題に対応するための不可欠な技術として位置づけられる。現在の3G・4Gネットワークは既に飽和している。フランスのデジタルラッシュアワー(午後10時)は、現在の百倍ものデバイスを接続可能な5G技術の介入によって解消されるだろう。5Gは未来の世界への入り口であり、我々の成長のツールとなるだろう[7]。
5Gオークションの延期期間中に環境への懸念が浮上したが、公的かつ健全な議論によって、市民社会が望む5Gを定義しなければならない。データ消費を最適化する方法を見つけて、節度あるデジタル社会を目指すべきである。デジタル分野では、「グリーンIT」を促進する声が高まっている。これは、持続可能でデータ消費量の少ないITシステムを考える問題である。今、我々は、グリーンIT、グリーン・ネットワーク、グリーン・デジタルの条件を創出するのに適切な時期にいる[8]。
[1] Bouygues TelecomやSFRは、主要4社が政府との間で4Gカバレッジの空白地域の解消を約束した「Mobile New Deal」計画に取り組んでいる最中であるが、特にBouygues Telecomの実施の遅れが指摘されている。同社は、事業者の限られた投資能力を4G に集中させるべきとし、現時点で、本格展開が2023年以降とみられる5Gは優先事項ではないと訴えた。
[2] Orangeは2020年6月のインタビュー記事で、年間40~50%のトラフィック増に対処するためには、5Gが必要であるとコメントしている。
[3] The Shift Project, GreenIT.fr(2020年1月29日)
[4] マルセイユ、ツール、グルノーブル、リヨン、ボルドー、ストラスブール、ポワティエの7都市。
[5] https://www.lesechos.fr/tech-medias/hightech/ mauvaises-ondes-sur-la-5g-1196490
[6] http://www.senat.fr/commission/dvpt_durable/ mission_dinformation_sur_lempreinte_ environnementale_du_numerique.html
[7] https://www.lesechos.fr/idees-debats/cercle/ opinion-la-5g-pourquoi-on-ne-pourra-pas-sen-passer-1232224
[8] https://www.latribune.fr/opinions/tribunes/5g-l- arbre-qui-cache-la-foret-855100.html
※この記事は会員サービス「InfoCom T&S」より一部無料で公開しているものです。
情報通信総合研究所は、先端ICTに関する豊富な知見と課題解決力を活かし、次世代に求められる価値を協創していきます。
調査研究、委託調査等に関するご相談やICRのサービスに関するご質問などお気軽にお問い合わせください。
ICTに関わる調査研究のご依頼はこちら関連キーワード
水谷 さゆりの記事
関連記事
5G/6G 年月別レポート一覧
メンバーズレター
会員限定レポートの閲覧や、InfoComニューズレターの最新のレポート等を受け取れます。
ランキング
- 最新
- 週間
- 月間
- 総合