2022.12.27 法制度 InfoCom T&S World Trend Report

欧州で高まる通信ネットワーク投資コストの「フェアシェア(公平負担)」論争

1.欧州で通信ネットワークのコスト負担論争が再燃

ストリーミング(定額使い放題)の隆盛などで通信トラフィックが爆発的に拡大するにつれて、欧州では最近、通信事業者が増大するネットワーク投資コストへの公平な負担を求める声を高めている。通信事業者は、このような負担分担を「フェアシェア(fair share)」と表現しているが、彼らから「ネットワークに負荷をかけているのだから応分の支払いをすべきだ」と問われているのは、映像、音楽配信などを通じて膨大なトラフィックを生み出し続けている、大手プラットフォーマー(特にNGAFAM〔Netflix、Google、Amazon、Facebook(Meta)、Apple、Microsoft〕)である。それに対して、プラットフォーマーや消費者団体などは反対の声を上げている。同様の問題は、2000年代半ばにも「ネットワークフリーライド(ただ乗り)」として一時的に論争となった。それが10年以上の時を経て再燃した背景には、ストリーミングの隆盛に加えて、コロナ禍による巣ごもりやリモートワークでトラフィック増が止まらない現状がある。また、データ通信の主役が固定からモバイルのブロードバンドに移行し、資源(周波数)の希少性によるネットワーク混雑が深刻化していることもある。

【図1】プラットフォーマーに対する規制見直しを積極的に発信するDeutsche Telekom CEOのTimotheus Höttges氏

【図1】プラットフォーマーに対する規制見直しを積極的に発信するDeutsche Telekom CEOのTimotheus Höttges氏 (出典:同社ホームページ)

今回の論争の発端は、欧州最大の通信事業者であるDeutsche Telekom(以下、「DT」)のCEOのTimotheus Höttges氏(図1)が、2021年6月にMobile World Congress 2021の基調講演において、「プラットフォーマーはデータ通信の大部分を使用しているのに、ネットワークに支払いを行っていない」と批判したことである。その後、DTに加えて、英国BT、フランスOrange、スペインTelefonicaなど、各国の既存通信事業者(以下、「既存キャリア」)のCEOが多数参加して、フェアシェア要求の実現に向けた共同声明を2回発表している。また、彼らが加盟する業界団体の「欧州電気通信ネットワーク事業者協会(ETNO:European Telecommunications Network Operators' Association)」は、外部シンクタンクへの報告書の委託やシンポジウム開催などを通じて、意見表明を活発に行っている。

このような動きを受けて、欧州連合(EU)も2023年第1四半期から、フェアシェア要求に関連する規制課題の本格検討を開始すると約束している。それに先駆けて、EU加盟国の通信規制機関トップから構成される「欧州電子通信規制者団体(BEREC:Body of European Regulators for Electronic Communications)」は、コンテンツ、プラットフォーム事業者による通信事業者への支払いに関する現状の暫定評価を2022年10月に発表している。

以下、本稿では、このような欧州のフェアシェア論争の背景、経緯、評価の分析を行う。

2.フェアシェア論争激化の背景

フェアシェア論争の高まりの背景には複数の要因があるが、主要なものは「(1)激増するデータトラフィック」、それに伴う「(2)ネットワーク投資の増大」、そして、それらに十分に対処できていないと批判されている、「(3)インターネット相互接続制度の課題」である。以下、順に説明を行う。

(1)激増するデータトラフィック

業界団体ETNOは2022年5月2日、「欧州のインターネットエコシステム」というタイトルの複数の報道発表において、「過去10年間、データトラフィックは毎年2桁で増加している。ネットワーク事業者はその期間中に欧州で固定、モバイル通信網の開発に5,000億ユーロ(70兆円)以上を投資してきた(1ユーロ=140円で計算)」、「しかし、期間中のトラフィック増の大半(55%以上)は、少数の大手プラットフォーマーが引き起こしており、彼らは通信ネットワークの発展にほとんど経済的貢献をしていない」と指摘した。このトラフィックシェアの数値は、ETNOがシンクタンクAxon Partners Group社に委託した、上記の報道発表タイトルと同名の報告書内容をもとにしたものである。図2はそれを端的に表している。NGAFAMが上位を占めていることが一目瞭然である。

【図2】OTT(プラットフォーム)の世界トラフィックシェア(2021年)

【図2】OTT(プラットフォーム)の世界トラフィックシェア(2021年)
(出典:Axon Partners Group(2022年5月)“Europe’s internet ecosystem:
socio-economic benefits of a fairer balance between tech giants and telecom operators”)

(2)ネットワーク投資の増大

DT、Orange、Telefonica、Vodafoneの4社は2022年4月7日、共同でシンクタンクFrontier Economics社に委託した「OTTトラフィックの関連コストが欧州の電気通信ネットワークに与える影響の試算」を発表した。ここで、OTT(Over the top)とは、プラットフォームを意味する言葉である。それによれば、プラットフォーマーにより生み出されるトラフィックは、表1のとおり、EU27カ国の通信事業者に年間最大360~400億ユーロ(約5~5.6兆円)のコストを発生させる可能性がある。ETNOによれば、欧州の全通信事業者の設備投資額(周波数投資を除く)は、年間で525億ユーロ(2020年)である。したがって、プラットフォーマーが与えるコスト(360~400億ユーロ)は、その70%前後に相当する。また、欧州最大の通信事業者DTの2020年度の欧州域内の設備投資額(周波数投資を除く)は年間68億ユーロと推計[1]されるが、プラットフォーマーが与えるコストはその5~6倍に達している。

【表1】欧州におけるOTT(プラットフォーム)のトラフィックに起因する総コスト

(3)インターネット相互接続制度の課題

現行のインターネットの相互接続の構図は図3のとおりである。ここで、コンテンツプロバイダーにはプラットフォーマーも含んでいる。また、アクセスISPはブロードバンドサービスを提供する事業者であり、ISPのみならず、電話会社、ケーブルテレビ会社も該当する。

【図3】ピアリングとトランジットによる相互接続

【図3】ピアリングとトランジットによる相互接続
(出典:Adnan Ahmed and Zubair Shafiq, The University of Iowa/Harkeerat Bedi and Amir Khakpour, Verizon Digital Media Services(2017年10月)“Peering vs. Transit: Performance Comparison of Peering and Transit Interconnections”, IEEE 25th International Conference on Network Protocols(ICNP))

コンテンツプロバイダーとアクセスISPの相互接続の基本はトランジット、ピアリングであるが、コンテンツプロバイダーからアクセスISPへのトラフィックが激増する中、後者は「十分な着信料金の支払いが行われていない」との不満を募らせている。そして、その問題を解決する方法として 「発側ネットワーク支払い(SPNP:Sending party network pays)」の導入を求めている。これは、トラフィックの発信側の事業者が、着信側のネットワーク事業者に接続料金を支払う仕組みであり、電気通信規制ではお馴染みの仕組みである。そこでは、着側ネットワークが接続料金設定の主導権を持つ傾向があり、着信独占の排除のために規制監督を課されることも多い。

ETNOは早くも2012年には、EUのハイレベル諮問機関であるBERECのインターネット相互接続に関する諮問にパブコメを提出し、ピアリング契約はトラフィックに不均衡がない場合のみ事業者間での料金支払いを免除しているが、それは常に無料であることを前提とはしていないと述べていた。ETNOがそれ以降一貫して主張しているのは、もし、2者間のトラフィックに大きな不均衡がある場合、現行の精算なしのピアリングの根拠は存在しないというものである。ETNOメンバーであるDTは2022年5月2日、「何故インターネット企業は彼らのデータトラフィックに支払いを行わなければならないのか?」と問いかける報道発表を行い、SPNPの原則を法律に規定し、公正かつ合理的な条件での協議を義務付け、交渉で合意に達しない場合に備えて仲裁メカニズムを確立するように、政治家や規制当局に訴えかけた。

3.既存キャリアCEOが連名で「フェアシェア」を要望

欧州の主要な既存キャリアは、上述のETNOに代表される意見と同じ気持ちを抱いており、2021年と2022年に複数CEOが連名でフェアシェアを求める共同声明を発表している。

(1)第1回目のCEO共同声明(13社)

2021年11月29日、DT、BT、Orange、Telefonica、Vodafoneほか13社のCEOが、EUや加盟国規制機関などに対して、デジタル投資に関する3項目(下記1~3)の規制改革を呼びかける共同声明「欧州はデジタルの大望を具体的行動に置き換えるべき」を発表した。そのうちの3番目がフェアシェアの要望であった。

  1. 「欧州のデジタルリーダーシップの野心と競争政策との間の明確な連携」
  2. 「ギガビットネットワークへの投資促進を確実にする規制措置への強力な政治的支援」
  3. 「世界のテクノロジー大手企業と欧州のデジタルエコシステムの関係を再調整するための新たな取り組み」

3で要望された内容は以下(i~ⅲ)のとおりであるが、EUのデジタル空間、データ空間の高度化は、プラットフォーマーが投資コストを応分に負担した場合にのみ実現可能であると訴えている。

  1. 「ネットワークトラフィックの大部分は大規模なテクノロジープラットフォームによって生成され収益化されているが、他方で、通信部門による継続的かつ集中的なネットワーク投資と計画が必要である」
  2. 「EU市民がデジタルトランスフォーメーションの成果を享受できるようなモデルは、大規模なテクノロジープラットフォームもネットワークコストに公平に貢献する場合にのみ持続可能となる」
  3. 「新しい産業戦略は、欧州プレーヤー(通信事業者を含む)がグローバルなデータ空間で成功を収めることを可能にしなければならない。そうすることで、真の欧州の価値観に基づいて構築された欧州のデータ経済を発展させることができる」

(2)第2回目のCEO共同声明(17社)

1回目の13CEOの共同声明に引き続き、2022年9月26日には17 CEOが、「コネクティビティ」(アクセス、接続の意味)に関する共同声明「現在のEUの危機を解決するためのコネクティビティの役割」を発表した。その柱は、欧州の危機(エネルギー問題、インフレーションなど)の解決を担う通信の役割(とりわけコネクティビティ)と、そのための規制改革に関する3項目(下記1~3)である。1回目に続き、3項目の主張の1つ(3)はフェアシェアに関するものであった。

  1.  「導きの光としてのサステナビリティ、そしてエネルギーにおける我々の役割」
  2. 「EUのコネクティビティ目標、エネルギー危機、インフレーション」
  3. 「サスティナブルなインターネットエコシステムのためのコネクティビティ」

3で要望された内容は以下(i~ⅲ)のとおりであるが、フェアシェアはインフラ展開を迅速化するだけでなく、エネルギー問題や地球温暖化の解決に資すると訴えている。

  1. 「最大のトラフィック生成者は、欧州ネットワークに及ぼしているコストに対して、公正な貢献をする必要がある」
  2. 「公正な貢献は、何よりも消費者に利益をもたらす。それは、より迅速で包括的なインフラ展開を可能にし、より多くのカバレッジ、レジリエンス、品質をもたらす」
  3. 「公正な貢献は、希少なネットワーク資源の使用によるデータ増加について、当該のストリーマーに明確な金銭的シグナルを送信する。それにより、現時点で非常に重要である、エネルギーの大幅節減とネットゼロの2つを達成することができる」

4.欧州規制者はフェアシェア要望に慎重な評価

以上に述べてきた、ETNOやそのメンバー企業である大手既存キャリアのフェアシェア要望に対して、EU及びその行政機関である欧州委員会(EC)は規制見直しの必要性に関して調査を進めている。EC内で大手プラットフォーマー規制に非常にアグレッシブな姿勢で知られるMargrethe Vestager上級副委員長(競争担当)は、2022年5月2日、Apple Payの競争法違反に関するAppleへの異議告知書の送付について記者会見を行ったが、その流れで、大量のデータトラフィックを生成する市場関係者のネットワーク投資への貢献に関する調査を行っていることに言及した。同委員は、「私たちが焦点を当てて検討する必要があるのは、通信ネットワークへの公正な貢献の問題である」、「多くのトラフィック生成でビジネスが生み出されているが、ネットワーク接続の整備のための投資に貢献していないプレーヤーがいる」、「我々は、それをどのように解決できるか完全に理解する過程にある」、「データトラフィックが時間の経過とともにどのように進化するのか、関連するトラフィック問題を調査している」などとコメントしている。ただし、EU合併規則を緩和して、NGAFAM対抗のために電気通信事業者の統合を促進する考えには慎重であり、「電気通信事業者から出されている、さらなる統合を可能にするEU合併規則の緩和要求に関して言えば、投資のために規模が必要という議論は新しいものではない」と牽制する発言を行っている。

ECの予備的な調査は既に開始されており、BERECがECの助言機関として2022年10月7日、フェアシェア問題に関する現況の暫定評価結果を発表した。これは、あくまでも2023年第1四半期から開始が予定されているECの本調査のための状況把握を目的とした予備調査であるが、その暫定結論は既存キャリアの要求に対して厳しめの立場を取っている。その詳しい内容は表2の15項目であるが、ポイントをまとめると以下の1〜4となる。

  1. トラフィック増によるネットワークコストへの影響は、固定網では小さいがモバイル網ではある程度大きい。
  2.  コンテンツとISPの需要は刺激しあう相互依存の関係である。
  3. コンテンツによるネットワーク「ただ乗り」の証拠はない。
  4.  SPNPは着信独占につながり、規制監督や規制介入が必要になる可能性がある。

  1. インターネットは、トラフィック量増大と需要パターンの変化のような、状況に自己適応する能力を証明している。
  2. 市場介入の措置には十分な正当化が必要である。
  3. 「発側ネットワーク支払い」(SPNP)のモデルは、ISPに着信独占の乱用の能力を与える可能性があり、そのような重要な変更はインターネットエコシステムに重大な害を及ぼす可能性がある。
  4. したがって、SPNPは規制監督を必要とし、規制介入が要請される可能性がある。
  5. トラフィックは要求された結果であり、したがって、ISPの顧客側から「発生」している。
  6. コンテンツ・アプリケーション事業者(CAP)は、自らが提供するコンテンツ・アプリケーションのデータ効率を最適化することが可能である。
  7. 固定アクセスネットワークのコストはトラフィック感度が非常に低いのに対して、モバイルネットワークはある程度のトラフィック感度を有することが経験的に判明している。
  8. IP相互接続における意見の相違は、通常、IP相互接続リンクの能力増強に関するものである。
  9. IPトラフィック量の増大を処理するために必要なネットワークアップグレードのコストは、総ネットワークコストと比較すると非常に小さい。
  10. CAPとISPは相互に依存している。
  11. コンテンツに対するISP顧客の需要は、ブロードバンドアクセスの需要を喚起する。
  12. ブロードバンドアクセスが利用できるようになると、コンテンツの需要が高まる。
  13. 「ただ乗り(free-riding)」の証拠はない。
  14. インターネット接続の費用は、通常はISPの顧客が負担する。
  15. より広範で掘り下げた分析は、本論争に関連する他の(規制)アプローチで実施可能である。

【表2】BERECのインターネット相互接続に関する暫定評価
(出典:BEREC(2022年10月7日)“BEREC preliminary assessment of the underlying assumptions of payments from large CAPs to ISPs”)

BERECの暫定評価に対して、業界団体のETNOとGSMA(大手モバイル事業者で形成)は直ちに報道発表を通じて意見を表明した。両者とも、2023年以降に開始予定のECの本格調査に向けて前向きの協力を惜しまないと結んでいるが、今回の評価結果は現状を正しくとらえていないと批判している。すなわち、ETNOは「フェアシェアの議論は業界提案や欧州の枠を超えて進んでいる。議論は単なるピアリング市場の問題を超えて、メタバースやエコシステムの持続可能性を包含するようになった」とした上で、「今回のBERECの暫定評価は、新しいデータを提示するものではない」と断じている。また、GSMAはよりストレートに「コンテンツ・アプリケーションからインターネットサービスのプロバイダーへの支払いに関する BERECの暫定評価の内容では、欧州が合意済みのデジタルの今後10 年間の目標を現実的に達成する道筋を提供できない」と不満を表明している。

5.まとめ-EUは多様な論点をどう整理するのか

欧州のフェアシェアの議論は、古くからあるインターネット相互接続(トランジット、ピアリング)の問題の再燃のように見える。しかし、最近の議論は「ネット中立性」や「ユニバーサルサービス」のあるべき論とも絡まっており、複雑な様相を呈している。

まず、ネット中立性との関係を物語る例を紹介したい。ECのVestager上級副委員長がフェアシェア問題の調査を進めていることを発表した約3カ月後の2022年8月、「ドイツ消費者団体連合(vzbv:Verbraucherzentrale Bundesverband)」は声明を発表し、同連合がオープンで自由なインターネットに対する脅威と見なしている電気通信業界のSPNP提案について、ECが正面から規制課題として取り上げたことに驚きを表明した。vzbvは「コンテンツ事業者とISPの接続交渉が不調で、前者が後者への支払いを拒否したらどうなるのか? その結果、ISPがアクセスをブロックしたら、そのコンテンツはエンドユーザーに届かなくなるのか?」と問いかけて、ISPがコンテンツ事業者にデータトラフィックの料金を請求するようになった場合、データは平等に扱われなくなり、ネット中立性のルールが間接的に弱体化される可能性があると述べている。

韓国でも、フェアシェア論争においてネット中立性の解釈を巡る法廷論争が繰り広げられている。同国では、SKブロードバンド(SKB)とNetflixの間で接続料の交渉が紛糾し、NetflixはSKBによる接続料の請求は、インターネットトラフィックの公平な取り扱いを定めたネット中立性の原則に反すると主張していた。しかし、2021年6月のソウル中央地裁の一審判決では、ネットワーク支払いの問題はネット中立性とは無関係であるとして、Netflixに支払い交渉の席に着くように求めている。

続いて、フェアシェアとユニバーサルサービスを関連付けた主張は、米国の現役のFCC委員であるBrendan Carr委員(共和党)が展開している。Carr委員は2021年5月24日のNewsweek誌に「ビッグテックのただ乗りを止めさせよう(Ending Big Tech’s Free Ride)」というタイトルのオピニオン記事を執筆したが、その主張の要点は「従来の電話をベースとするユニバーサルサービス基金は縮小を続けており、ブロードバンド整備を補助するのが難しくなっている。基金の維持・拡充のためにプラットフォーマーも金銭的な貢献を行うべきだ」というものである。「ただ乗り」という刺激的な言葉をFCC委員が使っていることに驚くが、それだけ、同国の長い歴史を持つユニバーサルサービス基金制度の衰弱に危機感を抱いているということであろう。

ネット中立性は「公正競争」「消費者保護」「言論と表現の自由」など、多様な論点を持つ規制概念である。また、ユニバーサルサービスも「過疎地救済」「弱者救済」「デジタルデバイド解消」など論点が多様であり、最近では、Carr委員の主張のように「ブロードバンド整備」の視点もクローズアップされている。フェアシェア論争の当事者は、プラットフォーマーとネットワーク事業者(ISP、電話会社、ケーブルテレビなど)という、異なるバックグラウンドとビジネスモデルを持つ2者であり、論争が単純に進まないことはやむを得ない。しかし、あまりに多様で間接的な論点まで考慮し始めると収拾が付かなくなる。EUが論点をどのように絞り込みながら、かつ、最新の市場特性を踏まえたインターネット相互接続のあるべき姿を描くのか、大いに注目されるところである。

[1] DTは米国事業(T-Mobile)が全社売上高の60%を占めるので、設備投資額(周波数投資を除く)でも、その比率を当てはめて欧州域内の額を推計した。

※この記事は会員サービス「InfoCom T&S」より一部抜粋して公開しているものです。

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